2023年の公示地価が公表されましたので、北海道の地価上昇率が高い場所をランキング形式でお届けします!
国土交通省が公表した令和5年公示地価のデータを分析して、全体的な動向と、地価上昇率が高い場所を調査しました。
世界的にインフレが進み、金利も上昇傾向となる中、北海道で地価が上昇している場所はどこなのか?その理由と、共通している特徴もわかります。
これから北海道にマイホームを購入しようとしていて資産価値を気にする方、売却しようと思っている方、不動産投資家の方や、不動産業界の方などに役立つ情報となっておりますので、是非ご覧ください。
街の様子を詳しく知りたいと言う方は、YouTubeに動画も公開していますので、そちらをご覧ください!
※なお、公示地価は標準的な代表地点の地価を示しており、全ての町丁目の地価を公表しているわけではありません。
北海道の【住宅地】地価動向(2023)
2023年の北海道の住宅地の地価は、平均して前年比7.6%上昇しました。(昨年は4.6%上昇)
主要都市の平均地価変動率は、以下のようになっています。
主要都市では、札幌市・江別市・帯広市の地価上昇率が非常に高いですが、それ以外の市はわずかな上昇か下落となっています。
2023年 北海道【住宅地】地価上昇率ランキング TOP10
それでは、2023年に北海道の中で地価上昇率が高かった場所TOP10を、ランキング形式でご紹介します。
変動率は小数点第2位を四捨五入しており、順位は四捨五入前の数値で決定しています。
1位、30.0% 北広島市共栄町1丁目
2位、29.4% 北広島市美沢3丁目
3位、29.2% 北広島市東共栄2丁目
4位、29.2% 北広島市北進町3丁目
5位、29.1% 江別市朝日町
6位、29.0% 江別市東野幌町
7位、29.0% 恵庭市恵み野東6丁目
8位、29.0% 恵庭市島松寿町1丁目
9位、29.0% 北広島市白樺町2丁目
10位、28.8% 江別市向ヶ丘
北広島市・江別市・恵庭市の街が上位にランクインしました。
ランクインした街がどんな街なのか?地価上昇理由とともに解説します。
1位、北広島市共栄町1丁目
地価上昇率 30.0%
2023年地価(㎡/円) 59,800円(2022年価格 46,000円)
地価上昇率1位は、北広島市共栄町1丁目です。北広島駅の北側に位置します。
中規模の一戸建て住宅の他、アパートなども見られる住宅地で、市の中心部にも近く、利便性の高い街です。
< 地価が上がった理由 >
街のすぐ西側で、スタジアム・宿泊施設・商業施設・レストラン・マンションなどの複合施設である、北海道ボールパークFビレッジの建設が進み、この春開業したことから、大幅に地価が上昇しています。
なお、北広島市共栄町1丁目は、北海道の住宅地で地価上昇率が1位なだけでなく、日本全国の住宅地の中でも1番の地価上昇率となっています。
2位、北広島市美沢3丁目
地価上昇率 29.4%
2023年地価(㎡/円) 60,800円(2022年価格 47,000円)
地価上昇率2位は、北広島市美沢3丁目です。北広島駅の北西に位置します。
一戸建てとアパートが建ち並ぶ住宅地で、市の中心部にも近く利便性の高い街です。
< 地価が上がった理由 >
北広島市美沢3丁目も北海道ベースボールパークから南側の近い位置にあることから、人口の増加や経済波及効果が見込まれるため、地価が大幅に上昇しています。
3位、北広島市東共栄2丁目
地価上昇率 29.2%
2023年地価(㎡/円) 38,500円(2022年価格 29,800円)
地価上昇率3位は、北広島市東共栄2丁目です。北広島駅の北に位置します。
区画がとても綺麗で、中規模の一戸建てが建ち並ぶ閑静な住宅街です。
< 地価が上がった理由 >
ボールパーク開業の期待感と、札幌市の地価が高騰していることから、ベッドタウンとしての需要が高まっていることにより地価が大幅に上昇しています。
4位、北広島市北進町3丁目
地価上昇率 29.2%
2023年地価(㎡/円) 69,500円(2022年価格 53,800円)
地価上昇率4位は、北広島市北進町3丁目です。北広島駅の西側に位置します。
区画が綺麗な、一戸建てが建ち並ぶ住宅街です。北広島駅徒歩圏で利便性が高く、南側に公園もあるため住環境も良好です。
< 地価が上がった理由 >
ボールパーク開業の期待感と、札幌市の地価が高騰していることから、ベッドタウンとしての需要が高まっていることにより地価が大幅に上昇しています。
その他、北広島駅徒歩圏の利便性の高さから、従来の水準を大きく超える取引も見られています。
5位、江別市朝日町
地価上昇率 29.1%
2023年地価(㎡/円) 11,100円(2022年価格 8,600円)
地価上昇率5位は、江別市朝日町です。江別駅の南東に位置します。
戸建て住宅や、団地が建ち並ぶ住宅地です。
< 地価が上がった理由 >
江別市内でも利便性が劣る地域であるため、地価は停滞していたものの、周辺市や江別市内の利便性の良い地域の地価が高騰しており、割安感があることや、宅地不足から、需要が増加して地価が大幅に上昇しています。
6位、江別市東野幌町
地価上昇率 29.0%
2023年地価(㎡/円) 60,000円(2022年価格 46,500円)
地価上昇率6位は、江別市東野幌町です。野幌駅と高砂駅の中間に位置します。
戸建て住宅や団地の他、店舗や物流センターなどが混在した地域で、2駅の中間地点に位置し、近隣は商業施設が充実する利便性の高い街です。
< 地価が上がった理由 >
JRの駅徒歩圏で利便性が高く、もともと江別市内でも人気のある地域でしたが、野幌駅周辺地域は、鉄道高架事業や街路整備等で居住環境が改善され、さらに魅力が高まりました。
また、近年の札幌市内の地価上昇を受けて札幌からの転入者も多くなっており、札幌市内に比べた不動産価格の割安感から、地価が上昇しています。
7位、恵庭市恵み野東6丁目
地価上昇率 29.0%
2023年地価(㎡/円) 32,000円(2022年価格 24,800円)
地価上昇率7位は、恵庭市恵み野東6丁目です。恵み野駅の東に位置します。
一般住宅が建ち並ぶ区画整然とした閑静な住宅街で、少し離れると広大な農地が広がっています。
JRの駅から距離があり、やや利便性は低いですが、住環境良好な街です。
< 地価が上がった理由 >
札幌市や周辺の市では宅地不足から、全体的に地価が上昇傾向にあります。恵庭市恵み野東6丁目のあたりは、駅から距離がありやや利便性に劣る地域ですが、不動産価格の割安感が強いことや住環境がいいことから需要が高まっており、地価が上昇しています。
8位、恵庭市島松寿町1丁目
地価上昇率 29.0%
2023年地価(㎡/円) 25,800円(2022年価格 20,000円)
地価上昇率8位は、恵庭市島松寿町1丁目です。島松駅のすぐ西側に位置します。
駅すぐそばの区画が整然とした住宅街で、駅前には店舗も見られます。
恵庭市の中心市街地からは離れていますが、利便性が高い街です。
< 地価が上がった理由 >
近年札幌市や近隣の市では地価が高騰していますが、島松寿町1丁目は恵庭市の中心市街地から離れていることから、割安感が強いことや、駅に近く利便性が高いことから需要が増大し、地価は大きく上昇しています。
9位、北広島市白樺町2丁目
地価上昇率 29.0%
2023年地価(㎡/円) 36,500円(2022年価格 28,300円)
地価上昇率9位は、北広島市白樺町2丁目です。北広島駅の南西に位置します。
中規模の一戸建てが建ち並ぶ、良好な住環境の閑静な住宅街です。
< 地価が上がった理由 >
札幌市など周辺市の土地価格と比較した割安感の広がりに加えて、春に開業するベースボールパークへの期待感から、不動産需要が高まっており、地価は上昇傾向にあります。
10位、江別市向ヶ丘
地価上昇率 28.8%
2023年地価(㎡/円) 42,500円(2022年価格 33,000円)
地価上昇率10位は、江別市向ヶ丘です。高砂駅の北西に位置します。
中規模の一戸建て住宅が建ち並ぶ住宅地で、駅に近く、周辺の幹線道路沿いに店舗が建ち並んでいる利便性の高い街です。
< 地価が上がった理由 >
札幌市の地価が高騰しており、江別市の住宅地は割安感から需要が増加していることや、江別市の中でもJR高砂駅に近い交通利便性の高い街であることから、地価が上昇しています。
2023年 北海道の【住宅地】で地価上昇率が高かった駅
地価上昇率上位にランクインした街の最寄りの駅をあげると以下になります。
・JR千歳線
北広島駅、島松駅、恵み野駅
・JR函館本線
江別駅、高砂駅、野幌駅
地価上昇率が高い街はJR千歳線と函館本線の駅がランクインしました。
今後の北海道の地価動向の予想、北海道で地価が上がりそうな地域
北海道の地価が全国的に見ても大きく上昇した要因としては、北海道の人口は減少しているものの、札幌市や周辺の市への人口流入が続いていること、北海道日本ハムファイターズの本拠地移転で、北広島市に北海道ベースボールパークが建設されたことが大きく影響しています。
今後の地価動向としては、北海道ベースボールパークが今春ついに開業したことから、経済波及効果がこれから本格化すること、ベースボールパーク周辺に新駅をつくる話しが進められていることに加えて、国内大手企業が共同出資して設立された半導体メーカー、ラピダスの半導体工場が千歳市に建設されることなどから、今後も高い地価上昇率が期待できるのではないかと思われます。
>Rapidus、最先端半導体工場の建設予定地として、北海道千歳市を選定
千歳市と同様に、世界的大手半導体メーカーTSMCの工場建設が進む熊本県菊陽町では、周辺の地価が高騰していることから、今後北海道の地価上昇をけん引するのは千歳市になる可能性があります。
また、千歳市と札幌市を結ぶJR千歳線沿線の街や駅周辺の地価上昇も期待できるため、引き続き恵庭市や北広島市もベットタウンとして、高い地価上昇率となる可能性が高いのではないかと思います。
不動産投資をしている方は、家賃の上昇や地価高騰による売却益を見込めるかもしれません。
北海道【住宅地】地価上昇率ランキング2023 まとめ
ランキング結果のまとめです。
<2023年北海道の【住宅地】地価上昇率ランキングTOP10>
1位、30.0% 北広島市共栄町1丁目
2位、29.4% 北広島市美沢3丁目
3位、29.2% 北広島市東共栄2丁目
4位、29.2% 北広島市北進町3丁目
5位、29.1% 江別市朝日町
6位、29.0% 江別市東野幌町
7位、29.0% 恵庭市恵み野東6丁目
8位、29.0% 恵庭市島松寿町1丁目
9位、29.0% 北広島市白樺町2丁目
10位、28.8% 江別市向ヶ丘
< 北海道で地価上昇率が高い駅 >
・JR千歳線
北広島駅、島松駅、恵み野駅
・JR函館本線
江別駅、高砂駅、野幌駅
2013年頃から始まった地価上昇が、全国的に波及していることや、札幌市や周辺の市への人口流入が続いていること、北海道ベースボールパークが開業したことなどから、北広島市や江別市、恵庭市を中心に北海道の地価は大きく上昇しました!
今回は2023年の北海道の地価上昇率ランキングをご紹介しましたが、札幌市についての記事もありますので、興味のある方はご覧ください。