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家やマンション、土地など、【不動産を購入するのに安い時期】の見極め方

マイホームが欲しいけど、買うなら安い時期に購入したい!

誰もが思うことです。

でも、いつになったら安くなるのか? いつが安い時期なのか?わからないという方も多いと思います。

そんな方のために、統計データをもとに、家・土地・マンションなど不動産が安い時期はいつなのか?

いつ購入するのがお得なのか?を解説します。

結論を先に言ってしまうと、不動産は景気が良くなる直前が、一番安い時期になります!

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家やマンション、土地など、不動産を購入するのに安い時期の見極め方

不動産価格が安い時期を見極める方法は、以下になります。

地価LOOKレポートと、レインズデータライブラリーの中古マンション平均成約価格を、3か月に1回見て、価格が上昇または下落したことを確認する。

それだけだけでは、確実性が低いため、公示地価でも上昇または下落しているか確認する。

東京の場合、地価LOOKレポートをみて、下落していた地点が多い状態から、横ばい地点が大半を占めるような状態になったら、安い時期と判断できる。

その後、横ばいと上昇地点が大半を占めるようになったら、不動産価格は上昇トレンドに転換した可能性が高い。

東京以外の都市では、東京の値動きに追従する傾向があるので、東京が上昇トレンドに入ったのを確認できた頃が、安い時期。(ただし同時に上昇することもある。)

不動産価格が安い時期を見極めるには、統計情報をみるのが得策です。

特に有効な統計情報が、地価LOOKレポート・公示地価・中古マンション平均成約価格です。

地価LOOKレポートは、国土交通省が四半期(3か月)ごとに公表しているものです。

主要都市の地価動向を先行的に表しやすい高度利用地等の地区についての、価格の変化がわかります。

公示地価も、国土交通省が1年に1回公表しております。

公示地価とは、不動産鑑定士が、全国26,000地点の地価を実際の取引事例やその他鑑定方法により、評価しています。

中古マンション平均成約価格は、不動産流通機構が毎月公表しているものですが、1ヶ月毎だと上下が激しいので、四半期ごとまたは、年平均の数値を参考にするといいと思います。

マンション価格は、土地や戸建てより、景気の変化に対して連動しやすい特徴があります。

今後の不動産価格を予想するためには、戸建てや土地の購入・売却を考えている人も確認しておいた方がいい指標です。

それでは、具体的にそれぞれのデータの見方や、なぜそれを見るのか詳しく解説します。

まずは、地価LOOKレポートから

地価LOOKレポートからわかることと、見るポイント

地価LOOKレポートは、3か月ごとに公表されることと、地価動向を先行的に表しやすい高度利用地等の地区の価格変化の動向がわかるので、タイムリーに地価の変化がわかるのと、地価の先行指標になるので、今後地価がどうなっていくのか判断できます

最新のレポートでは、東京圏43地区、大阪圏25地区、名古屋圏9地区、地方中心都市等23地区 計100地区の動向が載っています。

以下の画像が、地価LOOKレポートの一部です。

地価の変動率で分けて、一番多い変動率と二番目に多い変動率の部分が、わかりやすく色付けされています。

国土交通省 地価LOOKレポート
引用:国土交通省 地価LOOKレポート

赤い丸で囲ってある部分は、上昇・下落の転換点を示しています。

H24年第3四半期に、横ばいと下落が多かった時期から変化して、横ばいと上昇した地区が大半を占めています。

これが確認できたら、不動産価格は上昇トレンドに入る可能性が高いです。

つまり早めに購入しないと、どんどん不動産価格が高くなります。

不動産価格が安い時期(底値圏)はこの直前の、横ばいが一番多く、3%未満の下落地点二番目に多い時です。

実際の地価の変化がどうなっているのかは、次の公示地価で解説します。

日本全国と、東京都の公示地価の推移からわかること、見るポイント

日本全国と、東京都の公示地価の推移
引用:国土交通省地価公示のデータを加工して作成

上の図は、全国と東京都の、1975~2020年までの、住宅地の平均公示地価の推移を表しています。

水色の矢印は下落している時期を示しているのですが、下落したきっかけは以下のようになっています。

1985年 … プラザ合意による円高

1989年 … 日銀が利上げ開始

1990年 … 総量規制導入(不動産向け融資が制限)、バブル崩壊

2008年 … リーマンショック

何かしらの理由で、景気が悪化したときに、不動産価格は下がり始めることがわかります。

また、東京都では、1990年以前に2度、1年だけ地価が下がることがありましたが、全国的に見ると、不動産価格は数年~十数年単位で、上昇する時期と下落する時期が切り替わる傾向があることもわかります。

他の特徴として、不動産価格は、株価のように景気が悪化してすぐ底値を付けるのではなく、再び景気が上向くまでダラダラと下落し続けます

別の言い方をすると、景気が上向いて不動産価格が上昇する直前が、一番安い時期になります。

< 不動産価格の変化の特徴 >

・景気が悪化したときに、不動産価格は下がり始める

・不動産価格は数年~十数年単位で、上昇する時期と下落する時期が切り替わる

・株価のように、景気悪化直後に底値をつけない

再び景気が上向くまでダラダラと下落し続ける

・景気が上向いて不動産価格が上昇する直前が、一番安い

公示地価の見るポイントは、前年比で下落から、上昇に転換したかどうかです。

先に説明した地価LOOKレポートでは、2012年第3四半期には、地価は上昇トレンドに入っていますが、公示地価では、東京が2013年に上昇していることが確認できます。

※公示地価を実際に知ることができるのは、翌年の3月なりますので、地価LOOKレポートより1年以上先になります。

地価LOOKレポートの方が、価格の変化を早く知ることができるので、まずは地価LOOKレポートを確認すべきです。

公示地価は、上昇していることを確認するのと、地区が細かく分かれているので、具体的にどこが既に上昇していて、どこがまだ上昇していない(これから上昇する)のか、わかります。

続いて、マンションの価格について見ていきます。

中古マンション平均成約価格の推移からわかることと、見るポイント

下の図と表は、一都三県の中古マンション平均成約価格の推移を表したグラフと表です。

2002年~2020年までのデータですが、都心3区は2020年のデータがなかったので、2019年までです。

一都三県の中古マンション平均成約価格の推移(グラフ)
引用:東日本不動産流通機構レインズデータライブラリーのデータを加工して作成
一都三県の中古マンション平均成約価格の推移(表)

マンション価格も、地価同様に景気が悪化すると下落します。

しかし、マンション価格は地価とは、少し違った動きになっていることがわかります。

東京都の地価は、2002年から2005年まで下落し、2006~2008年まで上昇しました

中古マンション価格は、2002年から2007年まで上昇、2008、2009年は下落しました。

その後地価は、2012年まで下落し、2013年から上昇しているのに対し、

中古マンション価格は2010年には一旦上昇し、2011年は下落(地震の影響?)、2012年にまた上昇し始めています。

地価に対して、中古マンション価格の方が早く動くことと、

中古マンション価格は、一年単位で価格が上下することがあるのがわかります。

他の別のデータも見てみましょう。

下のグラフは、東京の中古マンション平均成約価格とGDP(名目)の変化の推移を表したものです。

東京都の中古マンション平均成約価格とGDPの関係
内閣府の国民経済計算(GDP統計)https://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/menu.htmlのデータを加工して作成

東京都の場合、GDPが上下する時期と、マンション価格が上下する時期は、2002~2019年の間では、95%連動しています。

マンション価格は、景気の変動に大きく影響を受けることがわかります。

中古マンション平均成約価格も、見るべきポイントとしては、価格が下落から上昇に転じるポイントです。

しかし、中古マンション価格やGDPは1年単位で上下することがあるので、これらを見るだけでは、単なるリバウンドか騙し上げの可能性があるため、注意が必要です。

本格的な上昇を確認するには、マンション価格だけで判断せず、地価の上昇も確認してからの方が確実だと思われます。

マンションの方が価格の変化が早いことと、1年単位で価格が上下する理由としては、マンションの方が売買しやすく、取引件数も多いこと、投資用としての需要があることが考えられます。

千葉や埼玉などは、価格が下落しても、東京や神奈川が下落していなければ、気にしなくていいこともわかります。

マンションだけでなく、地価とGDPの関係を知りたい方は、調査した記事がありますので、そちらをご覧ください。

< マンション価格の変化の特徴 >

・景気が悪化すると価格が下落し始める。

・株価のように、景気悪化直後に底値をつけない

・景気が上向いてマンション価格が上昇する直前が、一番安い

・1年単位で価格が上下することもある

・地価に比べて、価格が変化するのが早い

次は、場所によって不動産価格がどう変化するかみてみます。

七大都市の不動産価格でわかる地域差と、見るべきポイント

下のグラフは、1975~2020年までの、七大都市の住宅地の平均公示地価の推移を表したものです。

七大都市の住宅地の平均公示地価の推移
引用:国土交通省地価公示のデータを加工して作成

大体どれも似たような動きをしていますが、値動きの幅が東京・大阪は他に比べて大きいという特徴があります。

グラフではわかりにくいのですが、価格の上昇・下落の転換点では、時期に地域差がありますので、詳しく解説します。

下の表は、バブル崩壊時・リーマンショック前後・アベノミクスの不動産価格の転換点の住宅地の公示地価です。

前年度上昇している場合は、下落している場合はで表しています。

バブル崩壊時

バブル崩壊前後の七大都市の住宅地の変化

バブル崩壊時は、東京23区から値を下げ始めました。

その後他の大都市が追従して、福岡だけ1年遅れで下げました。

リーマンショック前後

リーマンショック前後の七大都市の住宅地の変化

リーマンショック前の上昇期は、東京が2005年に上げ始め、2006年に名古屋と札幌、2007年に大阪と福岡、2008年に仙台と広島が上昇しました。

リーマンショック御の下落期は、全ての都市で同時に下落しています。

アベノミクス

アベノミクス前後の七大都市の住宅地の変化

アベノミクス効果で、2014年からすべての都市がが上昇し始めましたが、名古屋だけ2011年から上昇しています。

また、福岡は2013年に上昇はしていませんが、地価が横ばいになっています。


以上のデータから、アベノミクス前の名古屋の動きは例外になりますが、地価の上昇や下落転換点東京が先行指標になる可能性が高いことがわかります。

よって、東京以外の都市に住んでいる方は、東京の値動きの変化を確認することが重要です。

< 地域別不動産価格の変化の特徴 >

東京は、他の都市に比べて値動きの変化が早い傾向にある

まとめ

不動産価格が安い時期は、景気が悪くなった直後ではなく、景気が良くなって価格が上昇する直前。

地価LOOKレポートで下落地点が多かったのが、横ばいと3%未満の下落地点が大半を占める時期。

各指標から、不動産価格が上昇トレンドに入ったら、早めに購入した方がいい。

< 不動産価格の変化の特徴 >

・景気が悪化したときに、不動産価格は下がり始める

・不動産価格は数年~十数年単位で、上昇する時期と下落する時期が切り替わる

・株価のように、景気悪化直後に底値をつけない

再び景気が上向くまでダラダラと下落し続ける

・景気が上向いて不動産価格が上昇する直前が、一番安い

< マンション価格の変化の特徴 >

・景気が悪化すると価格が下落し始める。

・株価のように、景気悪化直後に底値をつけない

・景気が上向いてマンション価格が上昇する直前が、一番安い

・1年単位で価格が上下することもある

・地価に比べて、価格が変化するのが早い

< 地域別不動産価格の変化の特徴 >

東京は、他の都市に比べて値動きの変化が早い傾向にある

最後に、誰もが不動産価格が安い時期に購入したいと思いますが、賃貸暮らしの場合、待っている間も家賃を支払わなければいけません。

場合によっては、高くても待たずに購入してしまった方が、お得な場合もありますので、注意が必要です。

その理由について、解説している記事もありますので、興味のある方は是非ご覧ください。

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