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二世帯住宅は将来のことを考えるなら、新築より賃貸にすべき理由

建築中の二世帯住宅

二世帯住宅に住もうと思ったとき、大抵の人は新築しようと思います。

でも、ちょっと待ってください!将来のこと考えてますか?

二世帯で暮らしている間はいいですが、親が亡くなったり、病気や介護で住まなくなったときどうなるのか…

そんな不安に答えるために、元不動産仲介会社勤務の宅建士が、二世帯住宅を新築するデメリットと、賃貸にすべき理由を解説します。

二世帯住宅を建てる前に読んでおけば、将来困らずに済むかもしれません。

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二世帯住宅を新築するデメリット

実家の土地が広いなどの理由で、二世帯住宅を新築する人が多いですが、新築は以下のデメリットがあります。

・建築費が高額

・世帯の変化に臨機応変に対応しづらい

・どちらかの世帯が病気やケガなどで働けなくなった場合、返済が苦しくなる

・中古で売れない

・後悔しても後戻りできない

建築費が高額

二世帯住宅の建築現場

二世帯住宅は、二世帯が生活できるような家をたてるので、建物自体も大きくなりますし住宅設備も二世帯分必要になります。

つまり、家を二件建てるのに近い状態なので、建築費が高額になります。

もちろん建物のサイズや、風呂や洗面所、キッチンなどを共同で利用するかどうかで、建築費は大きく違ってきますが、普通の一戸建ての1.5倍~2倍近い金額になります。

ちなみに、3,000~4,000万円くらい建築費をかけて新築しても、20~25年後には建物価値は0円と見て売買されるのが普通です。

築年数で一戸建ての建物の価値はどれくらい下落する?新築から築25年までの価格推移を解説

世帯の変化に臨機応変に対応しづらい

新築当初は両親が元気でも、将来年を取れば介護が必要になって施設に入居することになったり、亡くなったりで、二世帯住宅に住んでいる意味がなくなる日がきます。

また、上記の理由以外にも、義理の両親と性格が合わないことや、離婚などでも、二世帯住宅に住む必要がなくなる可能性があります。

二世帯住宅を建てて所有していると、二世帯住宅に住む理由がなくなっても、気軽に引っ越したりできません。

どちらかが病気やケガなどで働けなくなった場合、返済が苦しくなる

二世帯住宅を新築すると、多額の建築費を払い、多くの場合ローンを組むことにもなります。

ローンを組んでいる場合は、毎月ローンを返済しなければいけませんが、万が一病気やケガなどで二世帯のうちどちらかの収入が途絶えると、二世帯分のローンを返済しなければいけないため、返済が苦しくなります。

中古で売れない

二世帯住宅は、親が持っている土地に二世帯住宅を新築することが多く、中古市場ではあまり取引されていません。

売りに出ている物件はそれなりにありますが、購入したいという人があまりいなかったり、土地や建物が大きくて販売価格が高額になりがちなため、購入できる人も少ないのが理由です。

結局売れずに、お金をかけて新築した建物の価値は0円として、土地値で売買されることも珍しくありません。

売れずに困っている方が、けっこういるのです。

詳しく解説している記事がありますので、興味のある方はご覧ください。

二世帯住宅は中古で売れない⁉【売れない理由】と【売れる方法】を解説!

後悔しても後戻りできない

二世帯住宅を建てて同居を始めたはいいものの、義両親・子供の結婚相手などとの関係が上手くいかないこともあります。

生活リズムの違いや、性格の不一致など色々な理由があるでしょう。

万が一そのような理由で、同居をやめたいと思っても、新築してローンを組んでいる場合はそう簡単にやめられません。

二世帯住宅に賃貸で住むメリット

二世帯住宅を新築するデメリットを解説してきましたが、そのほとんどを賃貸にすることで解決できます。

賃貸にした場合のメリットは、以下になります。

・初期費用が低い

・高額なローンを組む必要がない

・家庭状況の変化に臨機応変に対応できる

・上手くいかなかった場合のダメージが小さい

初期費用が低い

賃貸は、既にある物件を借りるだけなので、仲介手数料や引っ越し代、敷金礼金などはかかりますが、家を建てるのに比べたら、全然少額で済みます。

家を建てる場合は、建設費の頭金や、住宅ローンの初期費用、建設中の仮住まいなど、初期費用が多くかかります。

高額なローンを組む必要がない

賃貸は借りるだけなので、借金を負う必要がありません。

万が一、何かしらの理由で収入が減るようなことがあっても、家賃の低い場所へ引っ越せば問題ありません。

また、借金をしないと精神的にも楽です。

家庭状況の変化に臨機応変に対応できる

両親が亡くなって二世帯住宅に住む必要がなくなったら、引っ越してしまえばいいだけです。

ローンを組んで新築した場合は、そう簡単にはいきません。最悪の場合、家も売れずにそこに縛り付けられることになります。

上手くいかなかった場合のダメージが小さい

二世帯住宅の同居が上手くいかなかった場合、新築するとそう簡単にやめることはできませんが、賃貸であればやめることも可能ですし、やめるときの経済的なダメージも少なくてすみます。

引っ越してしまえばいいだけです。

二世帯住宅を賃貸で借りるときのオススメの方法

実家に広い土地があるのに、賃貸にするなんて勿体ない!と思う方もいるかもしれませんが、そのような場合に私のオススメする方法をご紹介します。

実家の土地に賃貸マンションまたは賃貸アパートを建設して貸し出す。

賃貸アパート

実家に土地がある場合は、実家の土地に賃貸マンションまたは賃貸アパートを建設して貸し出します。

そして貸したことで得たお金で、賃貸で借りた二世帯住宅の家賃をまかなうのです。

賃貸なので、両親が亡くなった場合は解約すればいいですし、実家に建てた賃貸物件は、投資用物件としてそのまま売却できますし、土地の相続税評価額も下がるので、相続対策にもなります。

実家の土地を売って、家賃に充てるのも一つの手ですが、どんどん貯金が減っていくのは不安ですし、残ったお金は相続の際にガッポリ相続税で持っていかれてしまうかもしれません。

実家の土地に賃貸マンションまたは賃貸アパートを建設して同居する

さきほどご紹介した方法に似ていますが、こちらは、賃貸マンションやアパートを建設して、その内2部屋は両親の家と子供夫婦の家として住み、それ以外の部屋は貸し出す方法です。

家族の部屋は1つの大きな部屋にせず、分けることをオススメします。

その方がお互い気を使わずに楽ですし、将来的に貸したり、売却しやすいからです。

両親がなくなったら、その部屋を貸して家賃収入を得ることもできますし、投資用物件として一棟丸ごと売ることも可能です。

上でご紹介した方法同様、相続の際は相続税評価額が下がるので、相続対策にもなります。

広い土地をお持ちの方には、オススメの方法です。

同じマンションの違う部屋を賃貸で借りる

賃貸マンションの共用廊下

戸建てタイプの二世帯住宅を賃貸で探すのもいいですが、あまり数がないので探すのに苦労します。

なので、賃貸物件数が豊富なマンションやアパートなどを、二部屋分借りるのがオススメです。

親世帯がなくなったら、その部屋は解約すればいいだけですし、義両親との同居を嫌がる人でも、同じマンションの別の部屋ならいいと言ってくれる可能性が高いです。

また、義両親との同居が嫌な人は、よくある一戸建ての二世帯住宅では先ほど解説したデメリットがあるけど、賃貸ならそういった問題も解決できることを伝えて説得すれば、完全な同居を避けられます。

まとめ

< 二世帯住宅を新築する5つのデメリット >

・建築費が高額

・世帯の変化に臨機応変に対応しづらい

・どちらかの世帯が病気やケガなどで働けなくなった場合、返済が苦しくなる

・中古で売れない

・後悔しても後戻りできない

< 二世帯住宅を賃貸で借りる4つのメリット >

・初期費用が低い

・高額なローンを組む必要がない

・家庭状況の変化に臨機応変に対応できる

・上手くいかなかった場合のダメージが小さい

新築する場合は、解説したようなデメリットがありますが、自分達好みの家を建てられるというメリットもあります。

また、賃貸にすることによって新築のデメリットを、ほとんど解決することができます

しかし、二世帯住宅の賃貸物件数は非常に少ないという問題もありますので、同じ賃貸マンションの違う部屋を借りるなども選択肢の一つです。

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