築年数で一戸建ての建物の価値はどれくらい下落する?新築から築25年までの価格推移を解説

築年数によって、一戸建ての建物の価格がどのように変化するのか知りたい!

家を売却しようと思っているけど、どれくらいの価値が残っているのか知りたい!

一戸建てを購入したいけど、なるべく損をしたくない!

そんな方のために、この記事では一戸建ての資産価値が、築年数でどのように変化するのか解説します。

新築時の価格から、築5年・築10年・築15年・築20年・築25年それぞれの価格についても解説します。

結論から申し上げますと、建物は経年劣化するので、基本的に築年数の経過とともに価格が下落します。

日本では木造住宅の場合、築20~25年で建物の価値が0円とされてしまうのが一般的です。

しかし、購入や売却のタイミングによっては、その影響を最小限に抑えることが可能になります。

それでは詳しく解説していきます。

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築年数で一戸建ての建物の価値はどのように下落する?

まず初めに理解して頂きたいのが、一戸建ての資産価値は【建物】と【土地】の価格を合わせたもの だということです。

そして、建物は経年劣化するので時間とともに価値が下落していきます

それに対して土地は経年劣化しないので、時間が経っても価値が変わりません。(時間の経過とともに、人口や景気が変化した場合などは土地も価値が変わります)

そして、日本の不動産市場では一戸建ての木造住宅は、築20年~築25年ほどで建物の価値が0円として取引されています。(建物の価値が0円として取引されていても、住宅として使えないわけではありません。)

つまり、新築から築20~25年にかけてじょじょに安くなっていき、最後は土地の価格になります。とは言え毎年一定額値段が下がるわけではないので、後ほど築年数ごとの値下り幅を解説します。

住宅価格の評価(査定)方法

不動産価格の評価

なぜ、築20~25年で建物の価値が0円などという取引習慣になっているのかというと、不動産の価値を評価(査定)する方法が関係しています。

住宅価格の評価(査定)方法 としては、【取引事例比較法】と【原価法】という2つの方法があり、中古戸建を査定するときには、主に取引事例比較法と原価法という評価方法を組み合わせて査定するのが一般的です。

土地部分については取引事例比較法、建物部分は原価法で評価し、足し合わせたものを中古戸建全体の価格として算出します。

< 取引事例比較法 >

取引事例比較法とは、名前の通り似たような物件の取引事例をもとに、駅からの距離や広さなどを比較して、価格を調整した上で査定額を算出します。

比較する主な要因は、以下のようなものがあります。

・駅からの距離や周辺の状況など(地域要因比較)

・土地の形や高低差、前面道路の方角や幅、建物設備の有無や築年数など(個別要因比較)

・売買された時期(時点修正)

・売買時に相場と価格が異なるような特殊事情があったか(事情補正)

マンションや新築戸建て、土地などは同じような物件の取引事例が割と豊富にあるので、事例を探すのもそこまで難しくありません。

事例の中身も、マンションでは同じマンションの階数違い、新築戸建てでは場所が少し違う程度で、広さや築年数など他の条件が似ている事例が豊富です。

しかし中古戸建の場合、築年数の幅が大きく似たような取引事例が少ないという問題があります。

築5年程度の売物件もあれば、築15年、築20年など様々な築年数の物件があるのに加え、日本では中古戸建の流通数自体多くないからです。

< 原価法 >

原価法とは、建物を新築する際にかかるコストを求め、そこから経年劣化分を減額して価値を求める方法です。

同じ建物を建てるのにいくらかかるのか(再調達原価)を算出し、築年数の経過に伴い発生する減価額を差し引いて求められる価格を積算価格といい、以下のような計算をします。

積算価格 = 再調達価格 ー 減価額

木造だと、再調達価格は1㎡あたり約14万円~20万円と機械的に見積り、物件の延べ床面積の㎡数にこれをかけます。ここから築年数が経過した分を法定耐用年数で割って差し引きます。

< 例 > 築12年の木造一戸建て 延べ床面積100㎡の物件を、耐用年数20年とした場合

新築時の建物価格 … 14万円 × 100㎡ =1,400万円

経年劣化分    … 1,400万円 × 築年数12/耐用年数20 =840万円

現在の建物の価格 … 1,400万円 ー 840万円 =560万円

再調達価格が1㎡あたり、14万円~20万円ほどと幅があるのでは、一応建物のグレードによって変えることになっているからです。

例えば一般的な建売住宅では1㎡14万円、高級ハウスメーカーで建てた注文住宅では20万円といった具合です。

また、はじめのほうに木造住宅は築20~25年で価値が0になると説明しましたが、査定時の耐用年数が20~25年と幅があるのも、同じような理由です。

このあたりは、査定する不動産会社の考え方や物件の状態によるので、一律に決まっていません。

同じ物件でも不動産会社によって査定額に差がでるのは、再調達価格と耐用年数の違いが原因の一つです。

話が長くなってしまいましたが、このような査定方法を機械的に行っているから、戸建て住宅の建物はまだまだ使えるのにも関わらず、築20~25年で価値が0とされてしまうのです。

新築一戸建ての、新築から築25年までの資産価値の推移

下の図は4,000万円の新築一戸建ての、資産価値の推移を表した例です。

新築一戸建ての築年数の経過による資産価値の推移

赤の線は土地部分の価値を表しており、青の部分は建物と土地を合わせた一戸建て全体の資産価値の推移を表しています。

赤い線と青い線の間がどんどん狭くなっているのは、建物の価値の減少を表しています。

あくまで例なので、物件ごとに下落スピードや下落する価格は異なりますが、大体上の図のような価格推移となります。

一般的な大きさ・グレードの住宅では、建売・注文住宅問わず、大体建物の価値は2,000万円くらいになります。

厳密にいうと建売住宅では、建物に2,000万円もかかっていないのですが、建築費と建売業者の利益などを合わせると大体それくらいになります。

なので、一般的な住宅の場合、築20年くらい経過すると2,000万円ほど価値が下がります

新築時の価格が4,000万円の一戸建ては、20年後に半値になる(50%)のです。

そういった意味では、なるべく安く家を建てたり物件を購入する方が、資産価値の値下がりする額・割合を抑えることができるます。

>>【建売住宅】を安く買う値引き交渉のコツ!新築戸建ての価格交渉で成功しやすいパターンを解説

上のグラフは、話しをわかりやすくするために直線的なグラフにしましたが、実際の不動産市場での値動きは少し違いますので、築年数が5年経過するごとにどのような価格になるか、もう少し詳しく解説します。

以下の説明は、あくまで一般的な住宅を想定しています。高級ハウスメーカーで建てた注文住宅など、グレードの高い物件では、値下がりの仕方が緩やかになったり、築20年過ぎても建物の価値があるものとみて評価される(売れる)場合もありますので、ご注意ください。

築5年の一戸建ての資産価値

当たり前ですが、建物は新築の状態が一番価格が高い状態です。

誰も住んだことがない・綺麗・日本人は新品が好きというのもありますが、新築には不動産会社の利益が乗っかっています。

注文住宅でも同様に、建築費にハウスメーカーの利益が含まれています。

購入して住んだ後は、上記の新築価格を支えていた要因が全てなくなりますので、大きく下落する傾向にあります。

それらを考慮すると、建物価格が2,000万円の物件だと、築5年であれば500~700万円くらい値下がりします。

ただし、人気のエリアで滅多に売物件がでないような場合は、築5年程度であれば新築時とそれほど変わらない値段で売れることもあります

なぜかというと、希少性が高く、土地の値段が上がるからです。

築10年の一戸建ての資産価値

築10年くらい経つと、建物の価格は半値くらいになります。建物の価格が2,000万円だとすると1,000万円は値下りするということです。

新築時から比べると大分値下がりしてますが、新築は購入直後に大きく値下りすることが多い関係から、築5年と築10年を比べた場合、それほど値下がり幅としては大きくありません。

築15年の一戸建ての資産価値

築15年も経つと、大分家が傷んできたり汚れが目立ってきますが、利用の仕方やメンテナンスの状況で、資産価値はかなり変わってきます。

綺麗な物件では、建物の価値も数百万円(ときには一千万円近く)あるものとして取引されますが、建物のメンテナンスを怠っていたり、室内がボロボロで汚い物件の場合は、築15年でも価値がないものと見なされることもあります。

家が高値で売れるかどうかは、築年数も重要ですが、見た目が綺麗かどうかも非常に重要です。

不動産仲介会社で働いていた経験上、築年数が浅いけど汚い・傷のある物件より、築年数が古くても綺麗な物件の方が、早く売れるし高く売れていました。

物件を購入する側の立場から考えると、このように築年数の割に汚い物件はチャンスです。

値引きの交渉材料になります。

柱や梁など重要な構造部分まで痛んでいたら、購入するのをやめた方がいいですが、壁が汚れている程度なら外壁塗装をすればピカピカに生まれ変わります。

築15年だと、ちょうど外壁塗装をしておいた方がいい時期です。

汚いことは売主自身も認識していますので、是非値引き交渉をしてみましょう!

築20年の一戸建ての資産価値

築20年になるとほとんどの場合、建物の価値は0円としてみられます。残るのは土地の価値だけです。20年経っても高く売れる物件は、土地の価値が高い物件ということになります。

ちなみに築21年以上経過した木造住宅は、わざわざ耐震診断などをして耐震性や構造に問題ないことを証明しない限り、購入者は住宅ローン控除を利用することができません

購入者側からすると、築20年を超えた木造の中古戸建は、お買い得さが大幅に低下します。

反対に売る側からすると、中古戸建としては急激に売りづらくなります。

なので築20年を超えたあたりから、中古戸建てではなく、古家付きの売地や家を解体して更地で売られていることもあります。

築25年の一戸建ての資産価値

築年数の古い中古戸建

築20年と築25年では、どちらも建物の価値は0でほぼ土地値になりますので、5年経っても価格はほとんど変わりません

この、築20年経つとその後は価格が変わらないというのがミソで、築25年どころか築30年になろうが、築40年になろうが物件全体の価格は変わりません。

なぜかというと、土地は痛むとか老朽化するという概念がないので、土地の価値が残り続けるからです(景気や人口動態などの影響は受けますが、時間の影響は直接受けない)。

だから、築20年くらい経過して土地値売っている中古一戸建ては、維持費と住宅ローンの利息くらいの出費で住める超お買い得な物件なんです

住宅ローンの元本分の返済は、物件を売らなければ引き出せない貯金をしているような状態と等しくなります。

中古戸建がお買い得な理由について、もっと詳しく解説している記事もありますので、興味のある方はご覧ください。

>>家を買うなら、中古戸建てがおすすめ 7つの理由と不動産の資産価値について解説!

まとめ

日本では木造の場合、築20~25年で建物の価値が0円とされて取引される

築5年

新築時のプレミアム価格がはげ落ちるので急激に値下がりする。ただし、人気のエリアで近隣に新築の売物件が出ない場合は、価値があまり下がらないこともある。

築10年

建物の価値は半値くらいになってしまう。

築15年

建物の状態によって価値が大きく異なる。メンテナンスをしっかりしている綺麗な物件であれば、それほど価格が下がらない場合もあるが、ノーメンテナンスで傷や汚れが多い物件は、築15年程度でも、建物の価値がほとんどないと見なされることもある。

築20年

建物の価値は0円とみなされる場合もあるが、建物の状況やグレードによっては、数百万円くらいの評価がつくこともある。

木造の戸建てで築20年を超えている場合、耐震診断をして耐震性に問題のないことを証明しない限り、購入者は住宅ローン控除が使えなくなるので、売主からすると急激に売りづらくなる。

築25年

建物の価値は0円とみなされる。しかし、これ以降は土地の価値が残るので、物件全体としては価格が下がらない(ただし、景気や需給の影響は受ける)


今回は、築年数が経過すると戸建ての建物の価値はどのように変化するのか、一般的な物件で解説しましたが、物件の価値は建物の使用状況・メンテナンス・建材や設備のグレードにもよりますし、立地やその時の売出物件の多さなども影響してきますので、あくまでおおまかな傾向としてご理解頂ければと思います。

なので家の売却をご検討していて正確な価格が知りたい方は、実際に不動産仲介会社に査定してもらいましょう。

どこの不動産仲介会社も、査定は無料でやってくれます。

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一戸建ての資産価値について解説しましたが、不動産の資産価値は戸建て・マンション問わず、立地により大きく変わります。

東京23区や横浜市、川崎市で資産価値の高い場所はどこなのか?統計情報をもとに調査した記事もありますので、興味のある方は是非ご覧ください!

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