多くの人が憧れる街【高級住宅街】、でも高級住宅街って実際に住むとどうなんだろう…本当に住みやすいのだろうか?そんな方のために、高級住宅街のメリット・デメリットを解説します。
高級住宅街とは?
まず初めに高級住宅街とはどのような街のことを言うのか、ご説明します。
高級住宅街とは一般的に、街の区画が綺麗で道路が広い、一軒当たりの土地面積が広くて緑が多い、歴史がある、高台に位置する、地価が高いなど、こういったことに該当する街のことを高級住宅街と呼びます。
そして、高級住宅街は一般的に戸建てや低層マンションがメインの街のことを差し、駅前の高級タワーマンションが建っているような場所は、高級住宅街とは呼ばれません。
一例を挙げると、下の写真のような住宅地のことを高級住宅街と言うことが多いです。
しかし、実は高級住宅街には明確な定義がある訳ではありません。
なのでネット上では、どこどこは高級住宅街だ!いやいや、あんなところは高級住宅街ではない!と言った論争が繰り広げられているのです。
今回は、高台にある区画が綺麗で道路も広く、緑の多い低層住宅地=高級住宅街として、メリット・デメリットを解説していきます。
高級住宅街のメリット
高級住宅街のメリットには、以下のようなことがあげられます。
・日当たりや風通しがいい
・隣の家や向かいの家と距離があるため開放的
・静か
・住民のモラルが高い
・災害に強い
・眺望がいい
・緑が多い
・資産価値が高い
・車の運転がしやすい
それぞれ解説します。
メリット1 日当たりや風通しがいい
高級住宅街は高い台にあることが多く、道路も広く、一軒当たりの土地面積が広いことが多いので、日当たりや風通しがいい傾向にあります。
日当たりがいいと部屋の中が明るく、冬は陽の光で温かく過ごせます。
また、風通しの良さは建物の傷み方に影響します。
メリット2 隣の家や向かいの家と距離があるため、開放的
高級住宅街は敷地に余裕があり、道路の幅も広いため、必然的に隣地や向かいの家との距離も遠くなりますので、開放的です。
都市部では部屋の窓を開けたら、すぐ隣の家の窓があるからカーテンを開けられないなんてことも珍しくありませんが、高級住宅街ではそういった思いをせずに済むことが多いです。
メリット3 静か
高級住宅街は家がずらっと並んでおり、あまり店はありませんので、静かな環境であることが多いです。
いわゆる閑静な住宅街というやつです。
夜中に電車の音や車の音がする環境では、ぐっすり眠れないという方もいると思いますが、高級住宅街ではそんなこともないでしょう。
ただし、静かすぎるゆえに逆に音に敏感になる場合もあります。
メリット4 住民のモラルが高い
高級住宅街に住んでいる人はモラルが高い傾向にあり、家の周りを掃除したり、ゴミ出しのマナーもきちんと守ることが多いです。
その他、街の景観を守るために、独自の建築ルールを設けている街もあります。一例を挙げると、世田谷区成城の成城憲章という協定が有名です。
住環境の良さは、どんな街かにもよりますが、そこに住んでいる人がどんな人かということにも強く関係しています。
メリット5 自然災害に強い
高級住宅街は高台にあることが多いので、基本的に自然災害に強い傾向にあります。
当サイトでは、街の地形図やハザードマップなどから災害に強い安全な街はどこなのか調査した記事を多数作成しているのですが、安全性の高い街として残ったところを調べると、高級住宅街だったということが多いです。
近年は異常気象などにより、大きな災害が増えていますので、災害に強い街(高級住宅街)には大きなメリットがあると思います。
ただし、稀に災害に弱い場所を不動産開発業者が高級住宅街風に作った危険な街もありますので、住む前には必ずハザードマップを確認しましょう。
メリット6 眺望がいい
高級住宅街は高台や傾斜のある場所にあることが多いので、眺望が良い傾向にあります。
眺望の良い場所は、昔から人気の場所で、大田区から世田谷区にかけて多摩川沿いにある国分寺崖線の上には、政財界の重鎮や有名芸能人などのお家が連なっています。
タワーマンションが人気の理由の一つに眺望の良さが挙げられますが、戸建であっても眺望がいい物件は人気があります。
メリット7 緑が多い
高級住宅街は、建ぺい率という建築規制が低く抑えられていることが多いので、庭のある家が多く、緑あふれる環境となっています。
昔から庭園というものがあるように、緑は人に癒しを与えてくれますので、緑が多い環境は人気があります。
メリット8 資産価値が高い
不動産の価格は様々な要因で決まりますが、災害に強いことや住環境の良さも資産価値に大きく影響します。
災害に強く住環境の良い街は人気がありますので、安くなったら買いたい人が沢山いることから、値段が下がりにくいと言われています。
産業構造の変化などにより、アメリカで人口が急激に減少した街では、住環境の悪い場所からいい場所に人が移り住んだという話しもあります。
現在日本は人口が減少していますが、今後は都市部でも影響が出てくると思います。そうなったときに真っ先に不動産価格が下落するのは、不便な場所や災害に弱い場所、住環境の悪い場所なのです。
メリット9 車の運転がしやすい
高級住宅街は道路が広いため、車の運転がしやすい傾向にあります。
道路が狭いとすれ違いが困難だったり、駐車場に止めづらかったりするので、車の運転が苦手な人は困りますが、高級住宅街では運転が苦手な人でも安心です。
高級住宅街のデメリット
続いて、高級住宅街のデメリットを解説していきます。
高級住宅街のデメリットには、以下のようなことがあげられます。
・不動産価格が高い
・坂が多い
・買い物が不便なことがある
・空き巣に狙われやすい
・街の人の意識が高くて煩わしく感じる場合がある
・庭のある一戸建ての場合維持管理が大変
それぞれ解説します。
デメリット1 不動産価格が高い
災害に強くて住環境もいい街は、価格も高くなってしまいます。
また、土地面積に対してどれくらいの大きさの家を建てられるか制限する容積率が低かったり、最低敷地面積の規制が設けられていることも多く、一見すると一坪当たりの金額はそれほど高くなくても、まともな大きなの家を建てようとすると、広い土地を購入しなくてはならなくて、土地の総額が高額になることも多いです。
ただし、買う時に高いということは、売る時にも高く売れるということなので、一長一短ではあります。
デメリット2 坂が多い
高級住宅街は基本的に高台にあるので、通勤や通学、買い物などで駅まで向かう道が坂道になっていることが多いです。
お金持ちの場合、仕事もお買い物も車で移動することが多いので苦になりませんが、電車をよく使う人が高台にある高級住宅街に住むと、後悔するかもしれません。
稀に、住宅地も駅も高台にある街も存在し、そういったところでは高台にある高級住宅街でも坂を上り下りせずに済みます。
例を挙げると、世田谷区の成城学園前や武蔵野市の吉祥寺などです。
デメリット3 買い物に不便なことがある
高級住宅街がある場所は、第一種低層住居専用地域という地域に指定されていることが多く、第一種低層住居専用地域は、店舗部分が50㎡以下の自宅兼店舗のようなお店しか作ることができません。
なので、町中にお店がないので、ちょっとした買い物をするのにも少し足を延ばす必要があって買い物に不便なことが多いです。
コンビニによく行くという方は、特に不便を感じるかもしれません。
デメリット4 空き巣や車の窃盗団に狙われやすい
高級住宅街は駅前の繁華街に比べて治安がいいのは間違いないのですが、大きな家が建ち並んでお金持ちが多そうなことや、静かであまり人が歩いていない、高い塀や生垣などで敷地の中が見えづらいことなどから、空き巣に入られやすいと言われています。
また、高級車が多くとまっていることから、車の窃盗団にも狙われやすいです。
監視カメラの設置や踏むと音がでる防犯砂利を敷き詰めたり、警備会社と契約するなど、防犯対策はしっかりした方がいいでしょう。
デメリット5 街の人の意識が高くて煩わしく感じる場合がある
ある高級住宅街に住んでいる人から聞いた話しですが、家の前の落ち葉を掃除していないと近所の人から文句を言われるとのことでした。
その他、漫画家の梅津かずおさんは、赤と白のストライプが特徴的な家を高級住宅街に建てたところ、景観を壊すとの理由から、近隣住民に裁判を起こされています。
梅津さんの事例はかなり特殊だと思いますが、このように高級住宅街に住んでいる方は街の景観への意識が高い傾向にあるため、そうでない方にとっては煩わしく感じることもあるかもしれません。
デメリット6 庭のある一戸建ての場合維持管理が大変
高級住宅街は、庭付き一戸建てが多いですが、植物はどんどん伸びるので庭の手入れはかなり大変です。
立派な庭や生垣をお持ちの家は、庭師にお金を払って管理してもらっていることが多いですが、けっこうな金額がかかりますので、庭いじりなんて全く興味のない方や、庭師にお金を払うなんてもったいないという方には、庭付き一戸建てはおすすめしません。
まとめ
高級住宅街は、災害に強い・住環境が良い・資産価値が高いというメリットがありますが、坂が多く・買い物が不便・泥棒に狙われやすいなどのデメリットがあります。
ただし、高級住宅街の中には駅までの道のりが平坦で、駅前の商業地も近いために買い物も便利という街もあります。
住環境の良さを重視するけど、利便性も捨てたくないという方は、そういった高級住宅街を探してみるのがいいと思います。
ただし、そういった高級住宅街の家は凄い高いですw
当サイトでは、高級住宅街について紹介している記事もありますので、興味のある方は是非ご覧ください!