家を購入したいけど、どこに相談すればいいのかわからない…
親、友人知人、不動産仲介会社、ファイナンシャルプランナー、ハウスメーカー、建築士など、色々な相談先があって悩む人も多いと思います。
自分が信用している人にだけ相談する人が多いですが、実はそれは危険です!
なぜなら、家を買うときには目的や、場面によって必要な知識が異なります。
そして上記相談先には、それぞれ得意不得意な分野があるからです。
目的や場面によって、適切な相手に相談しないと、痛い目に会う可能性があります。
この記事では、家を買おうとしている人は、いつ誰にどんな相談をするべきなのか?よくある悩み別に、おすすめの相談先をご紹介します。
これをみれば、家の購入、建築などに関して抱える悩みや心配事を解決してくれる、相談相手がわかります。
家の購入はどこに相談すればいい?悩み別のおすすめ相談先をご紹介します!
家を買うとき、建てるときによくある悩み・心配事
・家を買う資金
(購入資金が足りない・年収が低い・住宅ローンの審査に通るか・どれくらいの価格の物件なら買えるのか)
・住宅ローンの選び方
(どこの銀行、金利の種類、組み方、返済はどうすればいいか)
・家の種類
(新築・中古、一戸建て・マンション、立地、資産価値の落ちない物件か)
・買おうとしている家に問題がないか
(耐震性や欠陥の有無)
・家を建てるとき
(どんな土地を買えばよいか、どんな間取り設備にすればよいか)
・後悔しない家
(家を買って、建てて後悔しないか)
家を買う資金
購入資金が足りない
購入資金が足りない場合の相談先は、親、祖父母などです。
相談したら、住宅購入資金を少しだしてくれるかもしれません。私が不動産仲介会社で働いていたときに、親から購入資金を出してもらう人は実際に結構いました。
通常、人からお金を110万円以上貰うと贈与税がかかってしまいますが、住宅購入資金の場合、特例でもっと多額の資金を貰っても、贈与税は非課税になります。(詳細な金額は、国税庁などのホームページからご確認下さい)
その他、売主に相談して自分たちが買える金額に値引きしてもらうという方法もあります。
売主に数百万円値引き交渉するのです。成功するかどうかはわかりませんが、不動産の購入に関して新築・中古問わず値引き交渉はよくあります。ダメもとでもチャレンジした方がいいです。
家の適正額がわからない
この点に関しては、不動産仲介会社かファイナンシャルプランナーに相談するのがいいです。
不動産仲介会社は、購入しようとしている人の年収や自己資金の金額から、いくらぐらいの物件なら購入可能か大体わかります。
不動産というのは、殆どの人が融資を利用して購入するので、仲介会社は日々色々な人の住宅ローンの申し込みを手伝っており、どんな人がどこの銀行でいくら借りられたという情報が蓄積しています。
また、仲介会社はローンの審査が通らないと不動産を売ることができないので、どこの銀行なら通りやすいかという情報ももっています。
仲介会社へのこういった相談は、無料である点もメリットの一つです。
ファイナンシャルプランナー(以下FP)は、家計のことだけでなく住宅ローンの相談にのっている方もいます。
単純に住宅ローンをいくら借りられるのか、審査は通るのかということだけでなく、家計やライフプランに合わせて、適正な住宅購入金額を教えてくれます。←ここが仲介会社と違うポイント
FPへの相談は、無料の場合もあれば、有料の場合もあります。
住宅ローンの選び方
どこで住宅ローンを借りるのがお得かや、返済期間、変動金利や固定金利などの選び方や、月々の返済額をどれくらいにするべきか、などのお悩みはFPにするのがいいです。
FPは家計の専門家です。
FPはお得なローンに詳しいですし、長期的なライフプランをもとにいついくら必要で、無理のない返済額はこれくらいというのを教えてくれます。
住宅ローンの選び方や、返済額等について仲介会社に相談する人が多いのですが、不動産仲介会社はどこの銀行なら住宅ローンが通りやすいかは詳しいですが、どこがお得かという基準ではなく、自分達の提携している銀行の提携ローンをすすめてくることが多いです。
金利についても、返済額を見せたときに売りやすいので、変動金利をすすめることが多いです。
不動産仲介会社の営業マンは、数ある住宅ローンの中から最安金利で最もお得なものを選んでくれるはず!なんて思っちゃいけません。
家の種類
新築か中古か、一戸建てかマンションかについては、それぞれのメリット・デメリットを理解したうえで好みの物件を選べば良いと思います。
色々な物件の特徴について知りたい場合は、自分でいうのもなんですが、このサイト(イエゼミ)のような不動産情報サイトや、YouTube、本などで自分で勉強するのがおすすめです。
不動産仲介会社やハウスメーカーなどに聞くと、業者によってポジショントークしてくる可能性が高いです。(彼らの商売につながるような話をしてくる)
一度相談すると、その後しつこく営業してくる可能性もあります。
また、不動産仲介会社は不動産を売るプロであって、たくさん家を買ったこともなければ、たくさん家を建てたこと、色々な種類の家に住んだ経験もありませんので、何でもかんでも知っていると思ってはいけません。
ではどんな情報について詳しいかというと、仲介会社はどんな物件なら売りやすいか、相場はいくらくらいかということには精通しています。つまり資産価値に関することに詳しいです。
相談するとしたら新築・中古・一戸建て・マンション、土地など何でも取り扱っている仲介会社に相談するのがいいと思います。
しかし、物件を売るために適当なことを言う業者もいるので、業者の話しを鵜呑みにせず、自分でしっかり勉強して、どんな物件がいいのか自分で判断できるようになっておく必要があります。
このサイトをつくった理由は、まさにその必要性があると感じたからです。
当サイトでは、家の選び方や資産価値などについて説明している記事が多数ありますので、興味のある方は是非ご覧ください。
これから家を購入しようと思っている方に向けて、管理人が特におすすめの記事を貼っておきます。
耐震性や欠陥の有無
購入しようとしている家が、問題なく安心して住める家なのか心配という方も多いと思います。
そのような場合は、ホームインスペクション(住宅診断)か、既存住宅瑕疵保険を利用しましょう。(瑕疵とは、欠陥のことをいいます)
利用するときは、契約前にしましょう。
ホームインスペクション(住宅診断)
ホームインスペクション(住宅診断)とは、
住宅診断士(ホームインスペクター)という専門家が、第三者的な立場から、物件の劣化状況や欠陥の有無、改修すべき箇所などを調査してくれることを言います。
ホームインスペクション業者の中には、物件の診断結果を報告してくれるだけの業者と、次に説明する既存住宅瑕疵保険をセットで提供している業者がいます。
費用は大体、5万円くらいが相場で、見る範囲や箇所の追加がオプションになっていることがあります。
既存住宅瑕疵保険
既存住宅瑕疵保険とは、
構造耐力上主要な部分(柱・梁・壁・基礎・屋根・床など)、雨水の浸入を防止する部分などに瑕疵があった場合、その修理費用がまかなわれる保険です。
この保険はホームインスペクション同様、建物に問題がないか検査する必要があります。
検査で問題があるとわかった場合は、その部分に関しては保険適用外になるか、保険に加入できません。
保険料(保証料)については、建物の大きさや保険期間、保険金額によって異なりますが、5~10万円くらいが相場です。
ホームインスペクションと、住宅瑕疵保険の違いは、調査する部分と保証の有り無しです。
物件を見る範囲ですが、ホームインスペクションは物件の状態を全体的に細かく見るのに対して、住宅瑕疵保険は、保険の適用か所しか見てくれません。
保証については、ホームインスペクションはないですが、住宅瑕疵保険はあります。とは言えホームインスペクターが問題ないと言っていたのに、瑕疵が見つかったら賠償責任を問われるので、実質的に保証されているようなものと言えなくもないです。(責任取ってくれるかどうかわかりませんが)
上記2つの利用上の問題点として、売主が協力してくれない可能性があります。利用するには物件の調査をしなければいけませんので、そもそも売主が拒否した場合は利用できません。また、築年数など物件の状況によっては利用できない可能性があります。
また、新築の戸建・マンションについては、万が一瑕疵見つかっても物件の購入者が守られるように、住宅を供給する事業者は法律(住宅の品質確保の促進等に関する法律)で、物件の瑕疵に対し10年間の住宅瑕疵担保責任を負っています。
万が一瑕疵が発見された場合に対応できるように、「保険への加入」、または「保証金の供託」も法律(住宅瑕疵担保履行法)で義務付けられています。
これにより、事業者が倒産してしまっていても、お引き渡しから10年以内に瑕疵が見つかった時に、保険金や保証金で修理費用をカバーしてくれますので、安心して購入できるような仕組みになっています。
家を建てるとき
どのくらいの広さにしようか。どんな間取りにしようか。考えてはいるが、もっと良いアイデアがあるのではないか。そのような悩みについては、建築士やハウスメーカーに相談しましょう。
建築士に相談
建築士は、その土地や建築主の好みに合わせて、様々な形状や工法の自由な設計ができます。また、色々な工務店に同じ条件で相見積もりさせるので、価格に競争原理が働きます。
気を付けたいのは、建築士にはたまに、人の家(金)で自分の作品を作ろうとする人がいます。
建築主の意見をあまり聞かずに、妙に機能性よりデザイン性の高い建物の提案をしてくる設計士は、絶対にやめたほうがいいです。
ハウスメーカーに相談
これに対して、ハウスメーカーには独自の特許や技術があったり、それぞれ得意な工法や、得意な建物があります。逆に言うと、苦手なことがあるということです。
注意点として、彼らは得意なこと(自分たちが売りにしていること)は言いますが、苦手なことは言わない傾向にあります。
なので、ハウスメーカーによっては土地の面積を十分に有効活用できなかったり、建物の間取りに制限があったりします。
他のハウスメーカーならできるとは、口が裂けても言いませんので、一つのハウスメーカーや同じような工法のハウスメーカーにしか相談しないのは危険です。
これから土地を購入して家を建てようと思っている方には、気をつけて欲しいことがあります。
それは、注文住宅を建てる土地の選び方や、建築について仲介会社に相談しない方がいいということです。
仲介会社の営業マンは、建築については実はそんなに詳しくないです。
営業マンが「この土地には、何階建てで~㎡くらいの家が建てられます。」と言っても、どこかのハウスメーカーが作った建築プランをもとに言っていない限り、鵜吞みにしないでください。
そういったプランが無い場合は、自分でハウスメーカーなどに依頼して、どれくらいの大きさの建物が建てられるかボリュームプランを作ってもらって確認して下さい。
後悔しない家
せっかく買った家で後悔はしたくないですよね。実際に家を購入した人や建てた人の経験を聞いてみましょう。
身近にいる友人や職場の人、親などに体験談が参考になります。
相談相手が最近家を購入した人であれば、最近の不動産相場や、住宅ローンの金利、税金関係の話などを聞けます。
また、色々な世代の人に話しを聞くと、家族構成や子供の年齢などの状況別の体験談が聞けるので、今だけでなく買った後のことまで、参考になる話が聞けます。
また、自分が注文住宅を建てたい場合は、家を建てたことがある人に是非話しを聞きましょう。
家を注文住宅で建てると、たいてい後悔しているポイントがいくつかあったりしますので非常に参考になります。
間違っても仲がいいという理由だけで、家を買ったこともないし、実家やワンルームで一人暮らししているような人に相談してはいけません。
相談された側は、何かしらアドバイスしてくれるかもしれませんが、その人の考えを述べているだけにすぎず、特に根拠や経験があるわけではありません。
また、仲介会社やハウスメーカーなどに相談しても、否定的なことを言うはずがありません。そのなことをしたら商売にならないからです。
まとめ
家を買うときには目的や、場面によって必要な知識が異なる。
住宅に関するプロには、それぞれ得意不得意な分野がある。
目的や場面によって、適切な相手に相談しないと、痛い目に会う可能性がある。
< 住宅購入に関するよくある悩み、心配事 >
・家を買えるかどうか心配
⇒ 親や祖父母、売主、仲介会社、FPに相談
・住宅ローンの選び方や返済の悩み
⇒ FPに相談
・どんな家を買ったらいいかの悩む
⇒ 本やネット上の情報で自分で勉強する、仲介会社に相談
・買った家に耐震性や欠陥などの問題がないか心配
⇒ 住宅診断士(ホームインスペクター)に相談するか、住宅瑕疵保険に加入する
・家を建てるときの悩み
⇒ 建築士やハウスメーカーに相談
・家を買ったり建てて後悔しないか心配
⇒ 身近な人で、実際に家を購入した人や建てた人に相談
色々な相談先について解説しましたが、中には自分の専門以外のことにも、すごく詳しい人もいます。
そういった方には、安心して別のことも相談していいと思います。
これから家を購入しようと思っている方には、以下の記事もオススメです。