閑静な住宅街とはどんな街?メリット・デメリットと探し方を解説

閑静な住宅街

閑静な住宅街という言葉をよく聞くかもしれませんが、閑静な住宅街とは具体的にどんな街かよくわからない…どんなメリット・デメリットがあるの?どこにあって、どうやって探せばいいの?そんなな方もいらっしゃるかもしれません。

今回は、閑静な住宅街とはどんな街なのか?メリット・デメリットなどの解説と、閑静な住宅街があるエリアの簡単な探し方をご紹介します!

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閑静な住宅街とは?

そもそも閑静な住宅街とは、どんな住宅街なのでしょう?

『閑静』とは、辞書によると「静かな」とか「落ち着いた」という意味です。

閑静な住宅街とは、店などがあまりない住宅が建ち並んだエリアで、人や車の通りが少ない静かな住宅街のことを言います。

実はこの閑静な住宅街は、自然発生的にできている訳ではなく、自治体などが都市計画法という法律を基に、このエリアを閑静な住宅街にしよう!と決めて、そのような町になるように誘導しています。

自治体は都市計画で、用途地域というものを定めており、これにより建物の用途(何に使う建物か)、建蔽率、容積率などが決まります。

どのような用途地域が閑静な住宅街かというと、

1、低層住居専用地域

2、中高層住居専用地域

のふたつの用途地域に指定されているエリアが、該当します。

用途地域は、自治体のホームページなどで確認できるますが、物件の販売資料(広告など)にも、記載されています。

以下でそれぞれ詳しく解説します。

低層住居専用地域

特に閑静な住宅街にするために指定される用途地域は、低層住居専用地域という地域です。

不動産業界用語では、一低層(いっていそう)と言われており、販売広告などにも一低層を売りにした文言が記載されていることも多いです。

第一種と第二種の2種類があり、第二種低層住居専用地域は、床面積150㎡以下の店舗が建築可能なので、閑静さは劣ります。

低層住居専用地域のメリット

低層住居専用地域には、以下のようなメリットがあります。

・基本的に住宅しか建たないので静かな環境

・建物の大きさに関する制限が厳しく、日当たりが良好で開放的な環境

・緑が多い

・区画が綺麗で道路も広く整備されていることが多い

第一種低層住居専用地域は、良好な住環境を保護する低層住宅地にするのが目的とされており、基本的に住居しか建てることができず、お店や事務所、工場などを建てたりすることはできません。

また、第一種低層住居専用地域に建っている一戸建てなどを、店舗や事務所、工場として使用することもできません。

※例外として、兼用住宅(1階がお店で2階に家があるような住宅のこと)で、非住宅部分の床面積が、50m²以下かつ建築物の延べ面積の1/2未満のものならお店や事務所も可能です。

なので、人が集まるような施設がなく、住宅しかない静かな環境が生まれるのです。

その他にも第一種低層住居専用地域は、建蔽率、容積率、建物の高さなど、建築に関する制限が厳しく制限されています。

急に大きなマンションが建つこともありませんし、建ぺい率・容積率とも低いので住宅と住宅の間隔が広く保たれた、解放感のある街並みとなります

このエリアに一番多い建物は2階建ての庭付き一戸建てです。

マンションが建っても、敷地に余裕のある3~4階建ての低層マンションしか建たないので、圧迫感や日当たりも問題になりづらいです。

建ぺい率が低い場所は、庭があることが多いので、必然的に緑が多い環境になります。

また、区画が綺麗で道路も広く整備されている傾向にあるので、高級住宅街も多く存在します。

具体的な場所で例を上げると、全国的に有名な高級住宅地の世田谷区成城もエリアの殆どが第一種低層住居専用地域に指定されており、建ぺい率・容積率もそれぞれ40%・80%しかありません。

その他、高級住宅地として有名な大田区田園調布も、成城同様に駅前やメインストリート沿いを除いて殆どが第一種低層住居専用地域に指定されています。

>>【東京都】高級住宅街ランキングTOP100

>>【大阪府】高級住宅街ランキングTOP100

上記2か所は、全国的に有名なので例としてあげましたが、低層住居専用地域に指定されている全ての場所が高級住宅街というわけではないので、ご安心下さい。

一般の方でも住める低層住居専用地域は、たくさんあります。

低層住居専用地域のデメリット

低層住居専用地域には、以下のようなデメリットもあります。

・町内にお店がないので買い物に不便

・駅から距離があることが多い

・家を建てる際は、外構工事にお金がかかる

前述した通り、低層住居専用地域は基本的にお店がありません。あっても自宅兼店舗にようなこじんまりしたお店だけです。

なので、基本的にスーパーはもちろんのこと、コンビニなどもありませんので、ちょっとした買い物をするにも足を延ばす必要があります。

街にもよるし、街のどこに住むかにもよるのですが、大規模な低層住居専用地域が広がるような街では、かなり買い物に不便な場所も多いです。

また、低層住居専用地域は閑静な街を実現するために、駅から少し離れた位置にあることが多いです。なので、駅まで歩いて10~15分くらいかかることも珍しくありません。

駅近くに低層住居専用地域があることもありますが、そういった場合は大抵、駅前にあまりお店がないような駅であることが多いです。

その他、贅沢な悩みですが、低層住居専用地域は建ぺい率が低いため、アプローチや庭、駐車スペースなども広くなりますので、家を建てる際には外構工事費用も多くかかります。

中高層住居専用地域

低層住居専用地域の次に閑静な住宅街の用途地域が、中高層住居専用地域です。

中高層住居専用地域は、主に中高層住宅の良好な住環境を守るための地域とすることが目的とされており、低層住居専用地域に比べると建物の高さが高く、建物と建物の間隔も狭くなります。

戸建ての場合3階建てが中心となります。

低層住居専用地域同様、第一種と第二種の2種類があり、第一種は500㎡以下の店舗が、第二種は1,500㎡以下の店舗と事務所が建築・利用可能になります。

中高層住居専用地域のメリット

中高層住居専用地域には、以下のようなメリットがあります。

・低層住居専用地域に比べると駅に近い

・安くそれなりに広い家に住める

中高層住居専用地域は、低層住居専用地域に比べると駅に近いことが多いです。また、低層住居専用地域が周りにある駅に比べると、中高層住居専用地域が周りにある駅の方が大きな駅であることが多く、交通利便性、買い物などの生活利便性も高い傾向にあります

また、これは賛否両論ありますが、中高層住居専用地域は建ぺい率・容積率が大きいので、小さい土地でもそれなりに広い家を建てることが可能で、俗にゆう狭小三階建て住宅を建てられます。

狭小三階建て住宅は、物件の総額がリーズナブルなことが多いでの、安くそれなりに広い家に住めます。

低層住居専用地域と同じくらいの土地の広さであれば、総額は高くなりますし、かなり大きな家を建てられることも可能です。

中高層住居専用地域のデメリット

中高層住居専用地域には、以下のようなデメリットもあります。

・アパートや店舗などが多いので、閑静さでは劣る

・建物が敷地いっぱいに建っていることが多く、開放感に欠ける

・道路が狭いところが多い

・緑が少ない

中高層住居専用地域は駅に近い場所に多いことや、容積率が高いので、アパートやマンション、小規模な店舗などが多くなりますので、閑静さでは劣ります。

また、建物が敷地いっぱいに建っていることが多く、開放感に欠けます。家と家との距離が近いのです。庭がない家の方が多いので、街に緑も少ない傾向にあります。

その他、低層住居専用地域に比べると、区画があまり綺麗でない場所や、道路が狭い街が多いです。

良好な住環境の閑静な住宅街としては、低層住居専用地域に劣ってしまいます。

まとめると、低層住居専用地域に比べて利便性は高いが、閑静さでは劣る環境になります。

閑静な住宅街のメリット・デメリット

閑静な住宅街の4つのメリット

メリット1 静か

閑静な住宅街は人や、車の通り、お店の数が少ないので、町全体が静かです。

夜中外で騒いでいる人や、音を出すお店、車の騒音で寝れない、起こされるようなことは起こりづらい環境です。

メリット2 車の交通量が少ない

閑静な住宅街は家があるだけなので、車の往来が少なく、静かなことに加えて交通事故の危険性も少ないです。

メリット3 街がきれい

あくまで個人的な印象ですが、閑静な住宅街はゴミ出しのルールを守る人が多く、駅前などに比べるとポイ捨てなども少なく街全体がきれいなことが多いです。

特に低層住居専用地域の街は、賃貸アパートなどが少なく持ち家が多いので、自分たちの街という意識も高いので、ゴミをポイ捨てする人も少ない傾向にあります。

また、マンションの場合は住人がマンションの周りを掃除することはありませんが、戸建に住んでいる人は家の周りを掃除する人が多いです。

メリット4 安全

閑静な住宅街は、人通りが少なく防犯面で不安を感じる人も多いと思いますが、犯罪発生件数では駅近の繁華街の方が多いです。

また、犯罪の種類も駅前の繁華街では暴力事件が多い傾向にありますが、住宅街では空き巣などが多い傾向にあり犯罪の性質が異なります

犯罪件数や犯罪発生場所に関しては、各都道府県の警察がインターネット上で犯罪マップを公開しておりますので、気になる方は調べてみましょう。

⇓に警視庁の犯罪マップへのリンクを貼っておきます。

警視庁犯罪情報マップ

閑静な住宅街の3つのデメリット

デメリット1 駅から遠い場所にあることが多い

駅の近くは、お店が沢山ある商業地になっていることが多く、閑静な住宅街は駅から離れた位置にあるのが一般的です。

なので、交通利便性は駅近の物件に劣ります。

人気のない駅だと、駅の近くでも閑静な住宅街である場合があります。

デメリット2 買物が不便

閑静な住宅街は、大きなお店が存在しないので、離れた場所に買物に行かなければいけません。

第一種低層住居専用地域の場合、基本的にコンビニすらありません。

デメリット3 音が響きやすい

閑静な住宅街は、昼間も人や車通りが少なく静かな環境なのですが、夜は人も車も殆どいないのでとても静かになります。

これはメリットでもありますが、場合によってはデメリットにもなるんです。

日中様々な音がするときには気にならないような音が、夜間あまりに静かすぎるような環境だと、とても大きな音に聞こえて、気になるようになります。

車が1台通っただけでとても気になったり、誰かが話しながら歩いている音などもよく聞こえるようになるので、気になって眠れなくなる人もいます。

実際に私は割と閑静な住宅街に住んでおり、夜はとても静かで快適なのですが、バイクが通ったり駅から話しながら帰ってくる人が家の前を通ると、とてもよく聞こえて目が覚めます。

まわりにそういった人がいなければ問題ないですが、若者が住んでいるアパートが多い場所や抜け道として利用されているような場所では、注意が必要です。

閑静な住宅街の探し方

具体的な探し方

上述の通り、閑静な住宅街=【低層住居専用地域と中高層住居専用地域】言っても過言ではないので、それらがどこにあるのかがわかれば、閑静な住宅街を探すことができます。

具体的な探し方についてですが、ほとんどの自治体のホームページで公開されている、都市計画図というものを見ます。

都市計画図を見れば、どこがどんな用途地域になっているか一目でわかることができます。

下の図は、東京23区の中でも特に低層住居専用地域・中高層住居専用地域が多い、練馬区の都市計画図です。

薄い水色の部分が第一種低層住居専用地域、緑色の部分が第一種中高層住居専用地域に指定されている場所を表しています。

練馬区は、全体的に閑静な住宅がが広がる街であることがわかります。

低層住居専用地域が多いところは、閑静さで劣る中高層住居は無視して、低層住居専用地域だけ確認すればいいと思います。

大体の場所がわかったら、実際に足を運んでみて自分の目で見たり、騒音が多くないか、お店がどれくらいあるかなど町の雰囲気を確認してみましょう。

特に中高層住居専用地域では、住宅街にお店があったり古いアパートが密集していることもあります。そのような場合、閑静な住宅街とは言えないので、実際に足を運ぶのが重要です。

また、スーモやアットホームなどの不動産情報サイトには売られている物件の詳細情報に、必ずその物件が存在する場所の用途地域が記載されています。

出典:SUUMO

他にも、不動産会社の新聞折り込みチラシや販売資料などにも、必ず記載されているので確認することができます。

東京都心の閑静な住宅街

試しに、東京の都心3区(千代田区、中央区、港区)の閑静な住宅街事情を見てみると、まず、千代田区と中央区には、低層住居専用地域と中高層住居専用地域は存在していません!

この2区は、基本的に東京の商業の中心地なので、オフィスや店舗が多く、戸建てや低層マンションは殆どありません。また、全体的に人や車、電車が多いエリアです。

港区は、低層住居専用地域は極々一部に存在するだけですが、中高層住居専用地域は多く存在しています。具体的な場所は、南青山、赤坂6~8丁目、西麻布、元麻布、白金、白金台、高輪、三田2丁目、麻布台の一部、六本木の一部などです。(※上記の場所でも、大きな通りに近い場所は除く)

港区がセレブに人気の秘密がこれだけでわかります。都心なのに閑静な住宅街が存在するからです。

私もひょんなことから、2年間だけ港区の閑静な住宅街に住んだことがありますが、どこに行くのにも便利なのに静かで過ごしやすかったです。

しかしたまに大きな通りを、高級スポーツカーが爆音で走り抜ける音が響いていたことがあり、港区らしい騒音問題がありました。

東京23区で低層住居専用地域が多いのは、練馬区、杉並区、世田谷区、目黒区などです。

ちなみに大阪市には、どの区にも低層住居専用地域に指定されている場所は存在しません。

まとめ

閑静な住宅街は静かで落ち着きのある街のことを言う。

閑静な住宅街は、【低層住居専用地域】と【中高層住居専用地域】にある。

特に【第一種低層住居専用地域】がオススメ

閑静な住宅街のメリットは、以下の4つ

・静か

・車の交通量が少ない

・町がきれい

・安全

閑静な住宅街のデメリットは、以下3つ

・駅から遠い

・買い物が不便

・音が響く

閑静な住宅街を探すときは、自治体のホームページで都市計画図を見る。

不動産会社の広告などにも記載されているので、確認する。

まず低層住居専用地域を探すが、ないエリアであれば中高層住居専用地域を探す。

大体の場所がわかったら、実際に行って街の雰囲気を確かめてみることが重要です。

最近は閑静な住宅街とは対極的な、駅近物件が好まれる傾向にあります。

しかし、駅近には駅近なりのメリット・デメリットがありますので、どんな場所に住むか迷われている方は、以下の記事も是非参考にしてみて下さい。

駅近の一戸建てはメリットよりデメリットがいっぱい?宅建士が自身の体験談とともに解説します!

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