不動産担保ローンを借りたいけど、家族に内緒で借りたい!バレてしまわないか心配…そんな方のために、不動産担保ローンは家族に内緒で借りられるかどうか解説します。
結論から言うと、担保にする不動産の所有者があなた一人で100%所有している場合は、家族に内緒で借りられる可能性が高いです。
それに対して、担保にする不動産の所有者があなただけでなく、家族と一緒の共有名義の場合は、家族にバレる可能性が高いです。
不動産担保ローンの仕組みと契約の流れ
不動産担保ローンを利用するのが家族にバレるのかバレないのかを知る前に、不動産担保ローンの仕組みについて解説します。
不動産担保ローンは、所有している不動産を担保にお金を借りて、その後は利息と一緒に返済していきます。
利用する際の流れは、以下になります。
1,不動産担保ローン会社に審査の申込をする
2,不動産担保ローン会社は担保にする不動産や借りる人の信用力を審査する
3,審査に通ると不動産担保ローン会社から借入可能額や金利などの条件が提示される
4,条件に合意したら契約をする
5,契約後に不動産担保ローン会社は担保にする不動産に抵当権を設定し、お金を貸す
6,月々利息と元本を返済する
それぞれ解説します。
1,不動産担保ローン会社に審査の申込をする
まずは不動産担保ローン会社に電話するかホームページなどから、審査の申込をします。
この時、以下の内容を不動産担保ローン会社に伝えます。
<借りる人の情報>
氏名・生年月日・連絡先(電話番号やメールアドレス)
会社の場合は法人名・法人所在地・電話番号など
<担保にする不動産の情報>
担保不動産所在地・物件の種類・物件所有者との関係
<希望条件や借入理由>
希望融資額・他の借金の状況・担保にする不動産のローン残高・利用目的
上に記載した聞かれる内容で赤く色づけしましたが、担保にする不動産の所有者が誰なのかと申込人と物件所有者はどのような関係なのかは必ず確認されます。
そして殆どの不動産担保ローン会社は、共有者がいる場合は担保にする不動産の所有者全員が連帯保証人になることを条件としています。
一部の不動産担保ローン会社では、申込人が所有している一部共有持ち分だけでも融資してくれることがあります。
しかし、共有持ち分だけだと不動産の資産価値も持ち分だけの評価となることに加えて、万が一返済が滞ったときに物件を処分するとしても、共有持ち分のみでは欲しがる人が少なく、持ち分の価値より担保評価額がさらに下がってしまうため、よほど価値の高い不動産でもなければ借りるのは困難です。
2,不動産担保ローン会社は担保にする不動産や借りる人の信用力を審査する
不動産担保ローン会社は、申込を受けるとお金を貸せるかどうか審査します。
審査については主に不動産をメインに審査する仮審査と、不動産と借りる人の信用力を審査する本審査があります。
仮審査では、担保にする不動産はどのような不動産なのかや、不動産が担保に適しているか、ザックリと担保にする不動産にどれくらい価値があるのかを調べます。
仮審査の段階で、不動産担保ローン会社は担保にする不動産の登記簿謄本を取得し、不動産の所有者が現在誰なのかを必ず確認しますので、申込で嘘をついても必ずバレます。
仮審査に通ると本審査に進みますが、本審査では以下のような書類を提出します。
申込人及び連帯保証人(担保にする不動産の共有者)の本人確認書類・収入証明・納税証明
法人や個人事業主の場合は、会社の決算書や確定申告書、納税証明書
担保にする不動産のローン残高を確認できるもの(残高証明書・返済予定表など)
本審査では、申込人が本当に担保にする不動産の所有者なのか本人確認書類を用いて確認しますが、基本的には他に不動産の所有者がいた場合、その人も連帯保証人になってもらう必要がありますので、連帯保証人の本人確認書類も提出する必要があります。
不動産担保ローンの審査基準については、以下の記事で詳しく解説しています。
>不動産担保ローンの審査に通らない理由はこれだ!審査基準を解説します
3,審査に通ると不動産担保ローン会社から借入可能額や金利などの条件が提示される
本審査にも無事通ると、不動産担保ローン会社から借入可能額や金利などの条件が提示されます。
借入可能額については、最大で担保不動産価値の8割程度と言われていますが、借りる人の信用力や他のローンの有無、残高等によって変動します。
詳しくは以下の記事で解説しています。
>不動産担保ローンでは家や土地を担保にいくら借りられる?借入可能額について解説します!
>家の住宅ローンが残っている状態でも不動産担保ローンでお金を借りられる?
4,条件に合意したら契約をする
不動産担保ローン会社から提示された条件で合意したら、契約締結となります。
契約時には、以下の書類等を用意する必要があります。
実印・印鑑登録証明書・銀行届出印・登記済権利証・登記識別情報通知書
この時、当たり前ですが保証人(他の不動産共有者)がいる場合は、保証人の実印や印鑑証明書なども必要になります。
5,契約後に不動産担保ローン会社は担保にする不動産に抵当権を設定し、お金を貸す
無事契約が締結されると、不動産会社は法的に不動産を担保にするため、不動産の登記簿謄本に抵当権という権利を設定します。
抵当権とは簡単に言うと、「この不動産を~は担保にしています」という権利です。万が一返済が滞った場合、不動産担保ローン会社はこの権利を利用して、不動産を競売にかけるなどして法的に貸付金を回収することができます。
担保にする不動産に抵当権を設定するには、前述した契約時の必要書類を用意しなければなりませんので、不動産の所有者が自分一人であれば自分だけで手続きできますが、共有者がいる場合は共有者の実印・印鑑証明などが必要ですし、不動産の権利証(登記識別情報)なども必要ですので、勝手に抵当権を設定することはできません。
契約と同時に抵当権を設定するのに必要な書類が全て揃ったら、不動産担保ローン会社は融資するお金を振り込んでくれます。
6,月々利息と元本を返済する
お金が振り込まれた後は、元本と利息を返済していくことになります。
このとき、毎月通常通り返済していれば、特に不動産担保ローン会社から連絡がくることはありませんが、万一返済が遅れたり滞った場合は、自宅に督促状が届いたり、登録した連絡先に督促の電話がかかってきますので、家族にバレてしまう可能性があります。
その後も全く支払わない状況が続くと、不動産担保ローン会社の人が訪ねてきたり、最悪の場合担保にした不動産が差し押さえにあって、裁判所の競売手続きにかけられてしまうこともあります。
差し押さえまでいくと、不動産に裁判所が差し押さえ物件である張り紙をしたり、競売手続きにあたり現地調査で裁判所の職員が訪ねてきたりしますので、ここまでくると家族に内緒にしておくことはできません。
家族にバレたくないなら、必ずきちんと返済しましょう。
不動産担保ローンの仕組みについてより詳しく知りたいという方には、以下の記事で解説しています。
>不動産担保ローンとは?家や土地を担保にお金を借りる方法について解説します!
不動産担保ローンは物件の所有者が申込人一人なら家族に秘密にできる可能性が高い
ここまでの内容をまとめると、『不動産担保ローンは、担保にする物件の所有者が申込人一人なら家族に秘密にできる可能性が高いが、他に共有者がいる場合は内緒にするのは難しい』ということになります。
また、申込人=所有者だったとしても、郵便物や返済口座の通帳を家族に見られた場合は、バレてしまう可能性がありますので、注意しましょう。
返済が滞ってしまった場合も、督促状や督促の電話、最悪の場合は裁判所からの手紙や訪問により家族にバレてしまう可能性が高いので、返済もしっかり約束通り行いましょう。
担保にする不動産が共有名義の場合でも、共有持ち分のみで家族に秘密で利用できる不動産担保ローン会社
不動産担保ローンの仕組みと契約の流れで解説した通り、基本的に不動産担保ローン会社は、担保にする不動産に共有者がいる場合は、共有者が保証人になり、不動産全体を担保に取ることを条件にしているところがほとんどです。
しかし、一部不動産担保ローン会社の中には、共有持ち分のみでも家族にバレずにお金を借りられるところもありますので、3社ご紹介します。
トラストホールディングス
1社目は、東京都千代田区にある不動産担保ローン会社【トラストホールディングス】です。
平成21年創業の会社で、当たり前ですが貸金業の登録もちゃんとしていますので安心して利用できます(東京都知事(5)第31275号)。
こちらの会社の特徴は、共有持分のみはもちろんのこと、銀行や大手不動産担保ローン会社では断られる可能性の高い市街化調整区域にある物件の他、・借地権・底地権・・再建不可物件等でも担保にすることが可能で、取扱い可能な不動産の範囲は業界トップクラスです。
また、二番抵当、三番抵当など、担保にしようとしている不動産が、既に他の借り入れの担保になっていても(抵当権がついている状態)、借りられる可能性があります(※担保余力によります)。
資金使途は問わないため、法人だけでなく、個人向けのプランもあります。
対応エリアは日本全国で、地方でも出張申込可能ですので、担保余力や物件種別の関係で銀行や大手不動産担保ローン会社に断られたという方でも、借りることができるかもしれません。
23年8月現在、金利は3.45~7.45%とかなりリーズナブルで、最長30年返済が可能です。
公式ホームページはコチラ⇓
つばさコーポレーション
【 つばさコーポレーション 】は、東京都渋谷区にある不動産担保ローン会社です。
平成21年創業で、もちろん貸金業者の登録もちゃんと行っているちゃんとした会社です(登録番号 東京都知事(5)第31325号)。
共有持分のみでも不動産担保ローンを行っていますので、共有の不動産をお持ちの方で家族に内緒でお金を借りたい方には、便利な会社です。
つばさコーポレーションのホームページにも、明確に記載されています。
対応エリアは全国で、法人だけでなく、資金使途が自由な個人向けプランもあります。
通常の不動産担保ローンだけでなく、住宅ローンや投資用物件を購入するためのローンも行っています。
債務整理中や税金の滞納あり、既に自宅の競売手続きが進んでいると言った方にも融資実績がありますので、家計や法人の資金繰りが厳しい状態の方におすすめです。
23年8月現在、金利は4.00~15.00%とかなり幅があり、最長30年返済が可能です。
公式ホームページはコチラ⇓
日宝
3社目は、東京都渋谷区にある不動産担保ローン会社【 日宝 】です。
創業33年、業界でも老舗の不動産担保ローン会社です(登録番号 東京都知事(13)第04793号、日本貸金業協会会員番号 第000978号)。
日宝も、共有持分のみでもお金を借りることができます。
対応エリアは全国で、迅速な対応をウリにしています。
資金使途が自由で、法人だけでなく個人向けにも融資を行っています。
銀行や他の不動産担保ローン会社で「その物件は対象外です!」と言われてしまった方は、日宝なら借りられる可能性があります。
共有持ち分を担保にお金を借りる場合は、借り入れ条件が厳しくなってしまい、23年8月現在、金利は9.84~18.00%とかなり幅があり、最長5年返済が可能です。
公式ホームページはコチラ⇓
まとめ
担保にする不動産の所有者が申込人一人で100%所有している場合は、家族に内緒で借りられる可能性が高いです。
銀行や【セゾンファンデックス】のようなノンバンク系の大手不動産担保ローン会社に相談しましょう。
>不動産担保ローンのセゾンファンデックスはヤミ金⁉評判や口コミを調査しました!
郵便物や口座の返済履歴などを見れらることがなく、きちんと返済を継続していれば家族にバレることはないでしょう。
それに対して、担保にする不動産の所有者が申込人だけでなく、家族と一緒の共有名義の場合は、家族にバレる可能性が高いです。
殆どの不動産担保ローン会社は、共有者がいる場合は担保にする不動産の所有者全員が連帯保証人になることを条件としています。
担保にする不動産の所有者が誰なのかと申込人と物件所有者はどのような関係なのかは必ず確認されます。
また、不動産担保ローン会社は担保にする不動産の登記簿謄本を取得し、不動産の所有者が現在誰なのかを必ず確認しますので、申込で嘘をついても必ずバレます。
ただし、以下の3社は共有持分のみでも不動産担保ローンを行っていますので、担保にしようとしている不動産が共有名義の場合はおすすめです。