フラット35はやめたほうがいい?銀行や不動産会社がおすすめしない理由

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銀行や不動産会社に、「フラット35はやめたほうがいい」と言われた…そんな話しをたまに聞きます。

実際に2020年度で見ると、住宅ローン全体に占めるフラット35の利用割合というのは、10%程度しかありません(住宅金融支援機構 業態別の住宅ローン新規貸出額と貸出残高の推移より)。

フラット35はよくないから、利用者が少ないんじゃないの?と思うのが普通ですが、そうとも限らないのです。

そこには、銀行や不動産会社にとってフラット35を使われると都合の悪い理由があったりします…

この記事では元不動産仲介会社の営業マンが、銀行や不動産会社がフラット35をおすすめしない理由を、暴露してしまいます。

ただし、おすすめしない理由が、他の選択肢の方がお客さんにとって本当にメリットがあるという場合もあります。

この記事を読めば、お客さんのことを思って言っているのか?自分たちの都合で言っているのか?判断できるようになると思います。

フラット35には、銀行の住宅ローンにはないメリットがたくさんあり、特別悪い商品ということではありません。

別の住宅ローンを勧められたからと言って真に受けずに、自分達に一番向いていると思う住宅ローンを選びましょう。

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銀行や不動産会社がフラット35をすすめない理由

銀行や不動産会社が、フラット35をすすめない理由には、それぞれの都合があります。

その前に、フラット35ってなに?フラット35にはどんなメリット・デメリットがあるの?という方は、フラット35について詳しく解説した記事もありますので、そちらをご覧ください。

まずは、銀行側の都合を説明します。

銀行がフラット35をすすめない理由

銀行がフラット35をすすめない理由は、ズバリ儲からないからです。

フラット35は、主に2種類あり、【買取型】【保証型】に分けられます。

【買取型】とは、銀行が住宅購入者に貸したフラット35の債権を、住宅金融支援機構が買い取るタイプのものです。

銀行やローン会社が扱っているフラット35は、ほとんどがこの【買取型】です。

フラット35の債権を買い取る??よくわからん!という人の為にすごくわかりやすく言うと、

銀行は商品の販売代理店のようなもので、実質的には銀行ではなく住宅金融支援機構が、家を買う人にお金を貸しているようなものなんです。

銀行にとっての収益は、販売手数料と、ローン契約の返済の管理費のみになります。

販売手数料は、融資手数料として契約してローンを実行するときに支払うもので、ローン返済の管理費は、フラット35の金利に上乗せされて徴収されます。

ちなみに、フラット35は取り扱い金融機関によって、金利と手数料が違います。(実際には、金利はほとんど同じですが)

この違いは、取り扱い金融機関が、何でどれくらい儲けようとしているのか?の違いがでているのです。

とは言え、フラット35は全国300以上の取り扱い金融機関がありますので、競合が激しく金利や手数料を高くするのは難しいのが現実です。

フラット35の金利はほとんどの金融機関で横並びで、手数料は差がありますが、安いところだと33,000円しかかかりません。

対して銀行独自のの住宅ローンは、銀行自身が貸し手になるので、長年にわたって金利収入が得られます。融資手数料や保証料などもとるのが一般的なので、こちらの方が儲かるのです。

メガバンクなど、自分達独自の住宅ローンを低い金利で貸せる銀行ほど、フラット35を扱う気はなく、金利や手数料が高い傾向にあります。

ちなみに、フラット35の公式ホームページで、各取り扱い金融機関の金利と手数料が簡単に調べることができますので、フラット35の利用を検討している方はリンクを貼っておきますので、どこで利用するのがお得なのか調べておきましょう!

フラット35各金融機関の金利情報

フラット35金利・手数料検索
フラット35 金利情報より引用

ではなぜ銀行は、フラット35を取り扱っているのか?

フラット35は住宅ローン商品としての知名度は抜群で、ブランドがあります。だから一応使っているというのがまず一つ。

もう一つが、フラット35は銀行の住宅ローンより審査が緩い傾向にあります。

融資の申込があっても、自分達の住宅ローンを貸せないお客さんがいた場合、利益は少ないがフラット35でいいから貸してしまえとなると思われます。

実際に不動産売買仲介の現場でも、はじめに銀行の住宅ローンを申込んでみたがダメで、そのまま惰性でその銀行が扱うフラット35を利用して家を購入することがあります。


ここまで、銀行がフラット35がおすすめしていない理由を説明してきましたが、場合によっては本当にお客さんにとってメリットがないから、銀行がおすすめしていないこともあります

それは、自分たちの住宅ローンの金利の方が低くてお得な場合です。

銀行にもよりますが、年収や勤め先等がいいお客さんに対しては、住宅ローンの金利を最優遇金利といって、店頭表示金利より大幅に低くしていることがあります。

そういった場合、同じ全期間固定金利でも、銀行の方が安いことがあります。

特にメガバンクやネットバンクなどの住宅ローンは、金利が低いです。

そのような場合は、銀行に独自の住宅ローンを勧められても、信用していいと思います。

不動産会社がフラット35をおすすめしない理由

不動産会社が、フラット35をおすすめしていない理由は、主に2つあります。

一つが、低い金利の変動金利で購入後の返済計画を見せた方が、物件を売りやすいということ。

もう一つが、フラット35は手続きが面倒くさいことです。

それぞれについて説明します。

変動金利の方が、物件を売りやすい

物件を購入する前に、不動産会社は、その物件を住宅ローンを組んで購入した場合、月々の返済がどれくらいになるか、シュミレーションした返済計画を見せてくれます。(不親切な不動産会社や、できない営業マンだと見せてくれないかも)

不動産会社が作成した住宅ローンの返済シュミレーション

⇑ 不動産会社によっては、変動金利のシュミレーションしか、お客さんに見せないこともあります。その方が月々の返済額が低いので、お客さんがこれなら買えるかも!払っていけるかも!と思うからです。

逆にここで無理だと思われたら、予算を下げるだけならまだいいですが、家探し自体をやめてしまう可能性もあります。

銀行にもよりますが、変動金利と全期間固定金利では、返済期間30年以上だと金利が1%以上違うこともあります。

上の例では、借入金額5,000万円、返済期間35年で、月々の返済額は約34,000円も違います。これだけ差があると、圧倒的に変動金利の返済計画を見せた方が、買ってもらいやすくなるのです。

また、お客さんに上記表を見せると、あまりの金額の差にから変動金利を選択する人も多いです。しかし、銀行の住宅ローンは多額の保証料がかかることが多いのに加え、変動金利は金利が変動して返済額が高くなるリスクがあることを忘れてはいけません。

手続きが面倒

フラット35を利用するには、物件の適合証明というものを取得しなければいけません

適合証明とは、簡単にいうと、建築基準法に違反してないかや、住宅金融支援機構が定める、耐震性、耐久性、省エネ性能などの技術基準をみたしているかどうか調べるものです。

わかりやすく言うと建物に問題がないか調査する必要があるんです。

図面や物件を実際に確認して、適合しているか検査します。検査に合格した物件でないと、利用することができないのです。

適合証明の検査には、10~15万円ほど検査費用がかかるのに加え、書類を揃えて申請して、検査してもらって適合証明書が届くまでに、場合によっては1週間ほど時間がかかります

新築住宅だと、この書類を集めるのにそれほど苦労はしませんが、中古だとそもそも書類を紛失していたり、売主から協力が得られないなど、時間も手間もかかります。

ちなみに、検査をして合格できなかったとしても、検査費用はかかります。

銀行の住宅ローンだと、建物について必要な書類は謄本と間取り図くらいで、詳細な設計図書は要求されません。もちろん適合証明書も必要ありません。

はっきり言って、銀行の住宅ローンの方が楽なんです。


( 余談 )

ちなみに、

『不動産会社が提携ローンすすめてくるのは、不動産会社が銀行からバックマージン(紹介料)を受け取れるからでしょ?』

と思っている方がたまにいらっしゃいますが、基本的にそのようなものはないと思います。

実際に私が働いていた仲介会社は、メガバンクと提携していましたが、ありませんでした。

家を買う人を不動産会社が銀行に紹介しているから、不動産会社の方が立場が上のように思われる方もいらっしゃいますが、不動産というのは、基本的に融資をしてくれる銀行がいないと売ることができません。

現金一括でマイホームを購入する人は、殆どいません。

なので、どちらかの立場が上とは一概には言えず、持ちつ持たれつの関係なのです。

銀行や不動産会社が、フラット35をすすめてくるとき

では逆に、銀行や不動産会社が、フラット35をすすめてくるときというのは、どういった場合なのか

1,銀行の住宅ローンが組めないとき

フラット35は基本的に、銀行の住宅ローンより審査が緩いと言われています。

・返済計画が少し厳しめな場合

・頭金があまりない場合

・勤め先や雇用形態が不安定な場合

・団体信用生命保険に加入できない場合

など上記に該当する場合、銀行の住宅ローンでは審査に通らないことがありますが、フラット35であれば審査に通る可能性があります。

上記に該当するような場合は、はじめからフラット35をすすめてくる仲介会社の営業マンもいます。こういった場合は銀行住宅ローンとの同時審査でいいので、フラット35にも審査を申込んでおいた方がいいと思います。

2,本当にお得なとき

フラット35には、省エネルギー性や耐震性が高い物件に関しては、金利をー0.25%優遇するフラット35Sという商品があります。

これは主に、新築住宅で利用可能です。新築住宅の建売業者や、注文住宅のハウスメーカーの中には、初めからフラット35Sの利用を前提として家の性能設計・設備仕様にしていることもあります。

また、中古住宅を購入してリフォームしたり、不動産会社が中古住宅をリフォームした物件で、耐震性などを向上させた物件に使える、フラット35リノベという商品があります。

フラット35リノベは、金利が一定期間ー0.5%優遇されます。

(細かい利用条件は、フラット35のホームページをご覧ください)

フラット35の中でも上記のタイプと、その他保証型と言われるタイプの中には、銀行独自の全期間固定金利型住宅ローンでは太刀打ちできないような、低金利のものがあります。

その他、一般的なフラット35でも、比較する銀行によってはフラット35の方が本当にお得な場合があります。

フラット35Sを勧められた場合や、全期間固定金利型の住宅ローンが希望で、フラット35の方が条件が良さそうな場合は、フラット35を契約することをおすすめします。

まとめ

銀行がフラット35をすすめない理由は、儲からないから。

不動産会社がフラット35をすすめない理由は、物件を売りづらくなるのと、面倒だからです。

また、フラット35は全期間固定金利なので、そもそもお客さんが変動金利を希望している場合は、当たり前ですがおすすめしません。

逆にフラット35をすすめてくる理由は、フラット35しか住宅ローンの審査が通らなそうな場合や、全期間固定金利で銀行の住宅ローンよりお得な場合です。

他の銀行の住宅ローンと比較して、フラット35が自分たちに一番合っていると思うなら、銀行や不動産会社にやめたほうがいいと言われても、気にする必要はありません!

一番ダメなのは、よくわからないまま銀行や不動産会社のいう事を鵜吞みにしてしまうことです。

自分達の状況や、比較する銀行の金利などを理解した上で、賢く住宅ローンを選びましょう。

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