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テナントビル投資のメリット・デメリット 不動産投資でビル経営は儲かるのか?

テナントビルが建ち並ぶ繁華街

不動産投資をしている方の中には、テナントビル投資に興味を持っている方もいるかもしれません。でもマンションやアパートなど、住居系の物件に比べてテナントビル投資の情報は圧倒的に少ないです。

そこで、実際に法人を立ち上げ、東京都新宿区でテナントビル経営をしている私が、テナントビル投資は儲かるのか?メリット・デメリットを解説します。

テナントビルには、住居系物件にはない、特徴があります。

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テナントビル投資の特徴

はじめにテナントビル投資とは何か?簡単に解説します。

テナントビルとは、簡単にいうと店舗が入居しているビルのことで、飲食店や物販店、美容院やマッサージ店、不動産屋や病院、薬局、塾など、様々な業態のお店が入居します。

お店が入居するテナントビルは、立地が全てです。

アパートやマンションも立地は非常に重要ですが、築年数や設備、構造などが良ければ、駅から多少離れていても入居者が見つかります。

テナントビルは違います。テナントビルは立地が全てで、立地が悪いと何をやっても借り手が見つかりません。

これからテナントビル投資のメリット・デメリットを解説しますが、メリットについては、立地が悪いと該当しないものが多数ありますので、ご注意下さい。

テナントビル投資のメリット・デメリット

テナントビル投資のメリット

テナントビル投資のメリットは以下になります。

1 立地が良ければ、借り手がすぐ見つかる

2 立地が良ければ、賃料(坪単価)がすごく高い

3 建設費が安い

4 テナント退去時にリフォームする必要がない

5 テナントが建物の内外装をきれいにしてくれる

6 築年数の経過による賃料の下落がない

7 保証金を沢山預かれるので、資金繰りが楽

8 借り手は長期間入居する

9 消費税の負担が全てテナント持ち

それぞれ詳しく解説します。

メリット1 立地が良ければ、借り手がすぐ見つかる

いい立地にあるテナントビルは、借り手がすぐ見つかります。

というのも、出店需要の高い人気の街では、不動産屋に『空き店舗の情報がでたらすぐに連絡して欲しい!』伝えて、物件情報が出るのを待っている会社や事業主が沢山います。

不動産屋は空き店舗の情報が出ると、まずはそのような人達に情報を教えて、大抵そこで決まってしまいます。

駅前の一等地などの空き店舗情報は、水面下で決まってしまうので、基本的に表にでてきません。

もちろん、店舗の広さや賃料、出店可能な業種によって変わりますが、少し都心から離れたような場所でも、駅前などの好立地は、すぐ埋まるのです。

メリット2 立地が良ければ、賃料(坪単価)がすごく高い

テナントビルは、店舗出店需要が旺盛な立地であれば、住居系物件よりかなり賃料が高く貸せます。

東京都心部でも、大手不動産会社の高級賃貸マンションでもない限り、住居系物件では坪単価が2万円を超えることはほとんどありませんが、店舗は1階であれば超好立地でなくとも坪2万円以上で貸せる場所は沢山あります。栄えている駅の超好立地では、坪5万円以上で貸せることもあります。

10坪(約33㎡)程度しかなくても、坪5万なら毎月50万円で貸せます。

メリット3 建設費が安い

アパートやマンションは、建物を細かく分けますし、内装工事や住宅設備も設置しなければいけないので、建設費が高くなります。

それに対してテナントビルは、建物の内装は何もない状態(スケルトンという)でテナントに引き渡すのが普通です。また、建物が広い場合15~20坪くらいづつに分ける場合もありますが、基本的には広いまま貸しますので、建設費が安くすみます。

ただし、大きなビルになると、高圧受変電設備や消防設備など高額な設備を設置しなければいけなくなる場合があります。

メリット4 テナント退去時にリフォームする必要がない

アパートやマンションは、入居者が退去したあと、汚れていたり壊れている部分があった場合、物件のオーナーがリフォームして貸し出すのが一般的です。

それに対してテナントビルでは、退去時はスケルトン返し(内装を全て取っ払った状態)が普通で、新しく入居するテナントが内装工事をするので、ビル所有者側でリフォームする必要がありません。

メリット5 テナントが建物の内外装をきれいにしてくれる

上でも解説しましたが、テナントが新しく入居する際、お金をかけて立派な内外装工事を行ってくれますので、新しいテナントが入る度、ビルも綺麗になります。

メリット6 築年数の経過による賃料の下落がない

テナントビルは立地が全てですので、駅前好立地の築40年と、駅から離れた新築ビルでは、駅前好立地築40年の物件の方が賃料が高くなります。

アパートやマンションと違って、築年数の新しいきれいなものがあればそちらに移ろうとするのではなく、場所さえよければ、建物の古さはどうでもいいのです。

メリット7 保証金を沢山預かれるので、資金繰りが楽

アパートやマンションの場合、敷金は預かっても2か月分くらいが普通です。

テナントビルの場合、保証金を6~12ヶ月分預かるのが普通です。好立地の物件ほど多く預かる傾向にあります。

保証金とは、敷金と似たようなもので、基本的にはテナント退去時に返金しますが、1~2か月分は退去時に償却といって、簡単にいうと貰えちゃいます。

テナントが滞納したときのためや、退去時にスケルトン状態にしなかった場合、その他ビル建設費に対する協力金のような名目で徴収されます。

私のビルでは、保証金を各テナントから10か月分預かっているので、ビル建設直後から口座に1千万円以上現金がありました。

メリット8 借り手は長期間入居する

テナントビルに入居する店舗は、お金をかけて内装工事を行います。工事した内装は違うビルに引っ越して、そっくりそのまま違うビルで使うことはできないので、店舗が移転することは稀です。

一度入居すると、店舗がつぶれるか、撤退するかしない限り、長期間借り続けてくれることになります。

メリット9 消費税の負担が全てテナント持ち

不動産経営をする際には、建設費やリフォーム料金、その他もろもろ支払う経費の殆どに消費税を払わなければいけません。

アパートやマンションの場合、入居者からもらう家賃に消費税はもらえませんが、テナントビルの場合、家賃にプラスして消費税を貰うことができます。

消費税の納税の仕組みは、貰った消費税から払った消費税を差し引いた分を、国に納めます。

よって住居系物件の場合、受け取った消費税が0ですので、消費税分をオーナーが全額自己負担していることになるのです。

テナントビル投資のデメリット

テナントビル投資のデメリットは以下になります。

1 立地が悪いと、借り手が見つからない

2 立地が悪いと、賃料が低い

3 景気の影響を受けやすい

4 銀行の融資が受けにくい

5 テナントが営業できなかった場合、多額の損害賠償を請求される

6 上の階は借り手が付きづらく、賃料も低い

7 固定資産税・都市計画税が高い

それぞれ解説します。

デメリット1 立地が悪いと、借り手が見つからない

アパートやマンションの場合、多少立地が悪くても、築年数や設備によっては、入居者に選んでもらえますが、テナントビルの場合内装もスケルトンなので、立地が悪いと所有者側でできることはなく、借りてが見つかりません。

もし借り手が見つかっても、立地が悪い場所ではテナントも利益を出しづらいので、すぐ潰れてしまうなんてこともあります。

デメリット2 立地が悪いと、賃料が低い

立地が悪い物件では、賃料も低くなります。また、住居系物件のように内装リフォームなどで賃料をあげる術もほとんどありません。

ずっとシャッターが閉まっている店舗物件を見たことがある方も、多いのではないでしょうか。

デメリット3 景気の影響を受けやすい

テナントビルは、入居者がお店なので、住居系物件に比べて景気の影響をとても受けやすいです。

私は、飲食店にビルを貸しているのですが、コロナ禍最初の緊急事態宣言の時には、テナントから家賃減額や待ってほしいとの相談がありました。

また、景気が悪いと新たに募集する際や、契約更新の際に賃料の値引き交渉をされやすくなります。

最悪、入居テナントが倒産することもあります。

デメリット4 銀行の融資が受けにくい

テナントビルは、アパートやマンションに比べると、ハイリスクと見られているため、銀行の融資が受けにくいです。

銀行によっては、収益性など一切関係なく、テナントビルというだけで融資しないところもあります。これは私がテナントビル建設費の融資をに、複数の銀行にお願いしたときに実際にあった話です。

風俗店など水商売系のテナントが入居する、ソシアルビルと勘違いされているのではないか?と思われる方も入るかもしれませんが、そういったものではなく、普通の飲食店などに貸すテナントビルは融資不可という銀行があるのです。

立地が悪いと、入居者が見込めないなどのリスクがあるからだと思われます。

デメリット5 テナントが営業できなかった場合、多額の損害賠償を請求される

店舗は事業をしているので、電気設備の故障などがビル側の責任で発生し、お店が営業できなかった場合でも、人件費やその他諸々の経費が掛かっています。

そのような場合、ビル所有者側にその分の経費や、得られた利益分を補填するよう損害賠償を請求される可能性があります。

エレベーターの故障で、上の方の階に入居するテナントから損害補填するよう要求されたという話も実際に聞いたことがあります。

住居系の物件に比べると、お金に関することがシビアになりやすいです。

デメリット6 上の階は借り手が付きづらく、賃料も低い

テナントビルでは、1階が一番人気で、その次に2階と地下、3階以上になると、どんどんテナント需要が落ちてきます。

3階以上でもテナントが埋まるようなビルは、かなりの繁華街で好立地にある物件に限られます。

そこまで需要がない場合は、1階だけまたは、1階と2階だけ店舗にして、それ以上はマンションにした方が空室を防ぎつつ賃料も多く得ることができます。

デメリット7 固定資産税・都市計画税が高い

不動産を所有していると、毎年固定資産税と都市計画税が徴収されます。

住居系物件の場合、固定資産税は本来払う額より6分の1、都市計画税は3分の1に減額されていますので、かなり安いのですが、テナントビルなどの商業物件はこの優遇策がないので、税金がかなり高くなります。

私のビルは土地が25坪程度しかないのですが、土地だけで毎年50万円くらい税金を払っています。建物と合わせると100万円近い額です。

知り合いで、恵比寿に土地面積30坪ほどのテナントビルを所有している方は、毎年200万円くらい払っていると言っていました。

不動産投資で、ビル経営は儲かるのか?

テナントビルのメリット・デメリットはわかったけど、実際儲かるの?って話しですが、

はっきり言って、儲かります!!

ただし、購入価格と立地によります。

管理も楽だし、入退去も少ない、リフォームなども不要で、消費税も貰える。正直言ってアパートやマンション経営が馬鹿らしくなるレベルです。

大手不動産会社も基本的には、オフィスビルや商業施設などの賃貸物件を所有しています。住居系はやっていても、広い部屋の高級物件が多いのは、ワンルームは管理や入退去の対応が面倒でコストがかかるからだと思われます。

投資用ワンルームマンションのデベロッパーは、自分達では所有せずに一般投資家に、区分所有で売却してしまいますしね。

まとめ

< テナントビル投資のメリット >

1 立地が良ければ、借り手がすぐ見つかる

2 立地が良ければ、賃料(坪単価)がすごく高い

3 建設費が安い

4 テナント退去時にリフォームする必要がない

5 テナントが建物の内外装をきれいにしてくれる

6 築年数の経過による賃料の下落がない

7 保証金を沢山預かれるので、資金繰りが楽

8 借り手は長期間入居する

9 消費税の負担が全てテナント持ち

< テナントビル投資のデメリット >

1 立地が悪いと、借り手が見つからない

2 立地が悪いと、賃料が低い

3 景気の影響を受けやすい

4 銀行の融資が受けにくい

5 テナントが営業できなかった場合、多額の損害賠償を請求される

6 上の階は借り手が付きづらく、賃料も低い

7 固定資産税・都市計画税が高い

テナントビル投資は儲かりますが、残念ながらおいしさを知っている不動産のプロが購入してしまうので、いい立地の物件は表には出回りません。

もし好立地のテナントビルや、テナントビル用地の売物件の話しがきたら、大チャンスかもしれません!

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