ハザードマップで見る、東京都世田谷区で災害に強い安全な街

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多摩川沿いから見る二子玉川の風景

近年、地震や台風による洪水、土砂災害など自然災害が多発しており、災害に対する注目度も上がっています。

自然災害の被害に遭うと、経済的な損害だけでなく命の危険もあります。

世田谷区は、東京23区の中で最も人口が多く100万人近い人が住んでいますが、名前の通り谷が多く存在することに加え、多摩川にも接しており、場所によっては災害の危険性が高いところがあるんです。

・世田谷区に住みたい・家を購入したいけど、どこがいいのかわからない

・住むなら災害に強い安全な場所に住みたい

そんな方のために、色々な災害のハザードマップなどを見て、東京都世田谷区のどの街が災害に強い安全な街なのか?どの街が災害の危険性が高い街なのか調査しました。

ハザードマップやその他情報から、災害危険性の有無・危険性の大きさ・危険な面積の割合などを読み取っていきます。

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ハザードマップとは

ハザードマップとは、自然災害の危険性が高い場所を、危険度別に色分けして表示している地図です。避難場所や避難経路についても記載されています。

災害の危険性が高い場所に住んでいる人が、

・危険を認識すること

・災害時にスムーズかつ迅速に避難できるようにすること

・事前に災害対策をすることにより被害軽減を図るため

に作成されています。

最近では、マイホームを購入するときの参考資料としても利用されています

ハザードマップには、自然災害によって様々な種類があります。

自然災害の危険性は住んでいる場所によって異なるので、全ての市区町村に全ての種類のハザードマップがあるわけではありません。

例えば海に面していないところでは、津波ハザードマップはありません。

公表しているハザードマップの種類が多いところほど、自然災害の危険性が高いとも言えます。

また、ハザードマップは法律に基づいて作成しているものと、自治体独自の判断で作成しているものがあります。

世田谷区では、土砂災害ハザードマップと洪水・内水ハザードマップを公表しています。

ハザードマップについてもっと知りたいという方には、詳しく解説している記事がありますのでそちらをご覧ください。

ハザードマップとは何か?種類や見方、活用方法などをわかりやすく解説します!

東京都世田谷区の地形

各災害の危険性を見る前に、世田谷区の地形がどうなっているのか見ていきたいと思います。

災害の危険性が高い場所は、主に周囲に比べて標高の低い場所(低地)急激に標高が変わる場所(急傾斜地)川沿いの地域になります。

これらは、色別標高図を見れば大体のことがわかります。

色別標高図からは色の違いや、色が変わっている部分の形で以下のようなことがわかります。

・川沿いの地域では周囲に比べて低地が広がる (細長く周囲と色が変わっている部分)

・低地と台地の境目では、急な傾斜地になっている(水色~緑~黄色~オレンジに狭い範囲で色が変わっている部分)

・川沿いの地域以外では、全体的に台地が広がっている(オレンジ色の部分)

世田谷区の地形は、南西部にある多摩川沿いの低地部分と、それ以外の武蔵野台地部分があります。

台地部分には複数の小さな川があり、それが台地を削ることで谷ができ、起伏に富んだ地形です。

安全な街の結論を言ってしまうと、色別標高図で黄色~濃いオレンジ色の台地部分が、災害に強い安全な街になります(細くクネクネしている場所は除く)

※ 場所によっては、他の色の部分でも災害に強い安全な場所があります。

記事の最後の方に、詳細な住所や位置を解説しています。

世田谷区の地形がわかったところで、各ハザードマップでは実際にどのようになっているのか、詳しくみていきましょう。

世田谷区の【洪水】危険度

世田谷区洪水・内水ハザードマップをもとに、水害の危険性が高い場所を調査していきますが、その前に水害と関係性の深い、河川について解説します。

世田谷区を流れる河川

世田谷区には、大小合わせて12の川が流れています。

一部の河川は、暗渠化(川の上に蓋をして、道路状になっている)しており、緑道などになって区民に親しまれています。

ここでは、水害が発生した場合に特に危険性が高い多摩川について、少し解説します。

多摩川

区の南西部、神奈川県との境目を流れており、山梨県に水源がある一級河川です。普段は河川敷は公園やグラウンドとして利用されており、憩いの場となっておりますが、大雨で氾濫した場合は非常に危険です。

江戸時代から水害が多発していた川で、世田谷区だけでなく大田区・川崎市・調布市・狛江市など流域の街に甚大な被害をおよぼしてきました。

大正時代から本格的な治水工事が行われるようになり、昔に比べれば安全にはなりましたが、2019年に台風19号の襲来により、多摩川が氾濫し、世田谷区でも多くの浸水被害がでました。

世田谷区で水害の危険性が高い場所

河川のことがわかったところで、世田谷区洪水・内水ハザードマップを見ていきます。

世田谷区の洪水・内水ハザードマップは、多摩川が氾濫した場合浸水域等を示している【多摩川洪水版】と、下水が溢れる等による内水氾濫や中小河川の洪水が発生した場合の浸水予想区域等を示した【内水氾濫・中小河川洪水版】の2種類があります。

想定している最大規模の雨量は、以下の通りです。

・多摩川洪水版 … 想定雨量 多摩川流域の2日間総雨量588ミリメートル

・内水氾濫・中小河川洪水版 … 1時間最大雨量153ミリメートル・ 24時間総雨量690ミリメートル

(内水氾濫とは、雨水が下水道で処理しきれずに、溢れ出す現象です。)

多摩川が氾濫した場合に、危険な場所

多摩川版より、多摩川が氾濫した場合に危険な場所をみていきます。

多摩川は、水量が多い大きな河川のため、氾濫した際には想定される浸水域・浸水深ともに、大きな被害が予想されます。

予想される浸水深が10m以上の場所もあり、災害はいつ起こるかわからないとは言え、そのような場所は安心して住める場所とは到底言えません。

2019年の台風19号がきた際に、実際に氾濫して世田谷区内でも浸水の被害がでています。

多摩川が氾濫した際に、50cm以上浸水する場所の具体的な住所は以下にになります。

喜多見1~6丁目、宇奈根1~3丁目、大蔵5~6丁目、鎌田1~4丁目、岡本2~3丁目、玉川1~4丁目、瀬田4丁目、上野毛2~3丁目、野毛1~3丁目、玉堤1~2丁目、等々力1丁目、尾山台1~2丁目

※ 上記住所地内の全域が危険なわけではありません!50cm以上浸水する場所が含まれているというだけですので、上記住所地にマイホームを購入予定の方は、必ずハザードマップで詳細な位置を確認して下さい。

これからマイホームを購入する方は、慎重に検討することをおすすめします。

中小河川が氾濫した場合や、内水氾濫が起きた場合に危険な場所

続いて、内水氾濫・中小河川洪水版をみていきます。

多摩川以外の河川が氾濫した場合や、内陸部の下水道排水能力を超えた場合に、浸水すると予想される場所がわかります。

世田谷区の河川で解説した通り、世田谷区には大小合わせて12の河川が流れているので、内陸部であっても大雨の際に浸水する可能性は十分にあります

内水氾濫や中小河川の洪水で、50cm以上浸水すると想定されている箇所がある住所は以下になります。(50cm以上浸水する場所があっても極々一部の場合や、住居地以外は除く)

<烏山川流域>

北烏山1~4・9丁目、給田1~4丁目、南烏山1~6丁目、八幡山1~3丁目、粕谷1~4丁目、船橋3~7丁目、経堂1・3~5丁目、桜1~2丁目、世田谷2~4丁目、豪徳寺2丁目、梅が丘2~3丁目、若林1~2・4~5丁目、太子堂2~5丁目、三宿1~2丁目

<北沢川流域>

上北沢1丁目、桜上水1・3~5丁目、宮坂3丁目、赤堤1~4丁目、松原3・5~6丁目、豪徳寺1丁目、梅が丘1丁目、代田1~6丁目、羽根木1丁目、代沢3~5丁目、北沢3~5丁目、池尻3~4丁目

<仙川・野川・丸子川・谷沢川流域>

上祖師谷1~6丁目、祖師谷3~6丁目、成城1~4・6~7・9丁目、砧3・7~8丁目、大蔵2~6丁目、喜多見1~9丁目、宇奈根1~3丁目、鎌田1~4丁目、岡本2~3丁目、玉川1~4丁目、瀬田3丁目、上野毛2~4丁目、玉川台1~2丁目、上用賀5丁目、用賀1・4丁目、中町4~5丁目、野毛1~3丁目、玉堤1~2丁目、

<九品仏川流域>

尾山台3丁目、等々力5丁目、奥沢1~2・7丁目

<呑川流域>

深沢1・3~6丁目、駒沢1~3・5丁目

<蛇崩川流域>

弦巻1~3丁目、上馬2・4~5丁目、三軒茶屋1~2丁目、下馬1~5丁目

※ 上記住所地内の全域が危険なわけではありません!50cm以上浸水する場所が含まれているというだけですので、上記住所地にマイホームを購入予定の方は、必ずハザードマップで詳細な位置を確認して下さい。

多摩川・中小河川合わせると、世田谷区は水害の危険性が高い場所が多いことがわかります。

世田谷区の【地震】危険度

地震危険度については、地盤の揺れやすさ・首都直下地震発生時に予想される震度・大地震発生時の危険度の3つをみていきます。

世田谷区の地震の揺れやすさ

まずは、地震が起きたとき震源の位置などに関わらず、揺れやすい場所はどこなのか、みていきたいと思います。

上の図は、東京都が公表している東京都の表層地盤のゆれやすさから、世田谷区を拡大したものです。

世田谷区は、東京23区の中では揺れにくく地震に強い方ですが、部分的に地盤が弱く揺れやすい地域が存在します。

揺れにくい場所は、以下の場所です。

・区の南西部の多摩川と野川・丸子川に挟まれた地域

・区の中央にある小田急線経堂駅の辺りから東側に向かって渋谷区との区界までの地域

・区の北西部、京王線八幡山駅~千歳烏山駅の線路から南側の地域

揺れやすい場所は、北部の松原の辺りに特に集中して存在しており、その他、区の中央部にも一部存在しています。

首都直下型地震発生時、世田谷区で予想される震度

つづいて、首都直下型地震がおきたら、どれくらい揺れるのか見ていきます。

下の図は東京都が公表している、首都直下地震の震度分布予想図です。

東京都の首都直下地震の震度分布
引用:首都直下地震等による東京の被害想定(平成24年4月18日公表)を一部加工して引用

赤い〇で囲まれた部分が、世田谷区です。

予想される震度は、区内の7割くらいの地域が震度6強となっており、残りの3割くらいの地域が震度6弱となっております。

震度6弱と想定されている場所は、以下になります。

・区の西部

・区の中央にある小田急線【経堂駅】の辺りから、東側に向かって渋谷区との区界までの地域

南西部の多摩川沿いの低地部分は、もとは湿地帯などで地震に弱いのでは?と思われる方もいるかもしれません。

確かにこの地域は、地表部分の地盤はそれほど固くないのですが、固い地盤までの距離が短い(浅い)ので、意外と地震に強い場所となっているのです。

実際のボーリングデータを見てみたい方は、東京都が公表している東京の地盤(GIS版)にて確認できますので、是非ご覧ください。

大地震発生時、世田谷区で危険性が高い場所

地震に対する危険度は、震度がどれくらい大きいかだけでは測れません。

地震に強い建物が多いのか少ないのか、建物の密集度合いなどで、災害時の危険度は大きく異なります。

下の図は、東京都が公表している地震に関する地域危険度測定調査より、世田谷区の建物倒壊危険度・火災危険度・避難活動困難度を総合的に判断して、地域の危険度を表したものです。

世田谷区はもともと農地だったため、一部を除いて建物の密集度が低く、地震に対する総合的なリスクはそれほど高くありません。

上の図ではわかりませんが、世田谷区は東京23区の中でもどちらかというと、危険度ランクが低い区です。

世田谷区内で最も危険性が高い、危険度ランク4の場所は以下になります。

梅丘3丁目、大原1丁目、上馬1丁目、上祖師谷3丁目、北沢1・4~5丁目、経堂2丁目、太子堂3・5丁目、野沢1丁目、羽根木2丁目、船橋1丁目、松原1・3~4丁目

大きな地震が起きたとき、自分の家が大丈夫でも周りの家が倒壊したり、火災が起きると、結局自分の家も危険になります。

道が狭い場所や、古い木造住宅が密集している地域、旗竿地の家などは災害時の危険性が高いので、注意しましょう。

>>旗竿地は安いけどやめたほうがいい?メリット・デメリットをわかりやすく解説します

世田谷区の液状化危険度

世田谷区では、液状化ハザードマップを作成していないため、東京都が公表している東京の液状化予測図(平成24年度改訂版)をもとに、液状化の可能性がある場所を見ていきます。

世田谷区は全体的に液状化の可能性が低い地域となっていますが、一部可能性がある地域が存在しています。

液状化の可能性があるのは、以下の地域です。

池尻3~4丁目、用賀2丁目、玉川2~3丁目

世田谷区の土砂災害危険度

世田谷区の土砂災害ハザードマップをもとに、土砂災害の危険性が高い場所を見ていきたいと思います。

土砂災害とは、土石流・地すべり・がけ崩れなどのことで、大雨の際や大きな地震が発生したときに起こりやすい災害です。

世田谷区内には、令和3年12月現在、土砂災害警戒区域が100か所(うち土砂災害特別警戒区域79か所)存在しており、土砂災害ハザードマップではその位置を表しています。

世田谷区で土砂災害の危険性がある場所は、多摩川から少し区の中心部方面にある野川・千川沿いに集中しています。

ここには、国分寺崖線という急な斜面となっており、多摩川沿いの低地と内陸部の台地の境目になっています。

その他、内陸部でもいくつか危険な場所があります。

内陸部では目黒川沿いの池尻のあたりに、警戒区域等が集中して存在している場所があります。

世田谷区で土砂災害警戒区域等がある場所は、以下になります。

池尻4丁目、大蔵3~6丁目、岡本1~3丁目、尾山台1~2丁目、上野毛2~3丁目、北沢1丁目、喜多見6丁目、桜1丁目、成城1・3~4丁目、瀬田1・4丁目、代田4丁目、玉川田園調布1丁目、等々力1~2丁目、中町1丁目、野毛1~3丁目、宮坂1丁目

※ 上記住所には土砂災害警戒区域等が存在していますが、町全体が危険なわけではありません。該当する住所にお住まいの方または、マイホームを購入しようと思っている方は、必ずハザードマップで詳しい場所を確認して下さい。

土砂災害の危険性が高い場所は、傾斜が急な場所なので、日常生活でも不便な部分があります。

また、崖下の地域は低地であることが多く、水害の危険性も高いことに注意して下さい。

東京都世田谷区で災害に強い安全な街

各災害に対して危険な場所がわかりましたので、消去法で全ての災害に強い安全な街を発表いたします。

下の図で、色のついた部分が自然災害に強い安全な街です。

世田谷区で自然災害に強い安全な街の位置

世田谷区で、特に自然災害に強い安全性な街の具体的な住所は以下になります。

< 世田谷地域 >

池尻1~2丁目、太子堂1丁目、若林3丁目、世田谷1丁目、弦巻4~5丁目、桜3丁目、経堂4丁目、宮坂2丁目、桜丘1~5丁目、下馬6丁目、野沢2~4丁目、上馬3丁目

< 北沢地域 >

代沢1~2丁目、大原2丁目、北沢2丁目、松原2丁目、赤堤5丁目、桜上水2丁目

< 玉川地域 >

東玉川1~2丁目、奥沢3~6・8丁目、等々力3~4・6~8丁目、上野毛1丁目、中町2~3丁目、上用賀1~4・6丁目、用賀3丁目、瀬田2・5丁目、新町1~3丁目、深沢7~8丁目、桜新町1~2丁目、駒沢4丁目、玉川田園調布2丁目

< 砧地地域 >

祖師谷1~2丁目、千歳台1~6丁目、成城5・8丁目、船橋2丁目、砧1~2・4~6丁目、大蔵1丁目

< 烏山地域>

上北沢2~5丁目、上祖師谷7丁目、給田5丁目、北烏山5~8丁目

※ 上記に記載のない街の中にも安全性の高い場所もございますので、必ずハザードマップで詳しい位置の情報をご確認下さい!

世田谷区では、区の中央部に自然災害に強い安全な街が多く存在することがわかります。

駅でいうと、東急田園都市線【桜新町駅】周辺、小田急線【千歳船橋駅】・【祖師ヶ谷大蔵駅】周辺とこれらの間にある街です。

まとめ

世田谷区は、南部の神奈川県との県境に流れる多摩川沿いの地域が、水害や土砂災害の危険性が高い。

それ以外の地域は台地になっているが、中小河川沿いでは水害の危険性がある。

地震に関しては、北東部の古い木造住宅が密集している地域で危険度が高い。

液状化はごく一部の地域を除いて、区全体的に危険性は低い。

世田谷区は、区の中央部やそれ以外の地域でも、自然災害に強い安全な街が多く存在しており、場所さえ間違えなければ安心して住める街です

マイホームを購入する予定がある方は、今回の調査結果を参考にして頂いて、最終的には詳細な位置の危険性をハザードマップなどでしっかり確認しましょう!

当サイトでは、東京23区で安全な街はどこなのか調査して、ランキングにした記事もございますので、興味のある方は是非ご覧ください。

>> ハザードマップで見る、東京23区災害に強い安全な街ランキング

また、他の区の安全な街をハザードマップをもとに調べた記事もあります。

< 区ごとの安全な街を調査した記事 >

その他、当サイトではマイホームを購入する際の優先順位として、1番が災害に対する安全性、2番が資産価値だと考えております

東京23区で資産価値の高い区はどこなのか、調査してランキングにした記事もありますので、興味のある方は是非ご覧ください!

【不動産 資産価値ランキング】東京23区でマンション・戸建ての資産価値が落ちない場所はここだ!

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